ホンダF1、3台がトラブルでリタイヤ…エンジンの電気系統の可能性も
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ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは7月5日(日)に行われたF1開幕オーストリアGP決勝レースを終えて、ホンダエンジン勢4台の内、3台のリタイヤの原因はいずれもメカニカルトラブルであると明らかにした上で、アレックス・アルボンのDNFの原因はパワーユニットの電気系統である可能性があると説明した。
優勝への期待が高まったレッドブル・リンクでの開幕戦であったが、レッドブル及びアルファタウリの2チームは、7位入賞を果たしたピエール・ガスリーを除く3台全てがチェッカーフラッグを前に姿を消した。優勝候補の1人に数えられていたマックス・フェルスタッペンは11周目に、アルボンとダニール・クビアトは残り4周でのリタイヤを強いられた。
Pos | Driver | Laps | Time | PTS |
---|---|---|---|---|
1 | ボッタス | 71 | 1:30:55.739 | 25 |
7 | ガスリー | 71 | +16.682s | 6 |
12 | クビアト | 67 | DNF | 0 |
13 | アルボン | 67 | DNF | 0 |
NC | フェルスタッペン | 11 | DNF | 0 |
なおクビアトのトラブルに関して本人は、エステバン・オコン(ルノー)との接触によって引き起こされたものだとしている。クビアトは残り6周というところまで入賞圏内9番手を走行していたものの、オコンとの接触によってマシンを破損。ホームストレートを走行中に左リアサスペンションが折れた事でリタイヤを強いられた。
来週末の第2戦までに対策を行う
田辺 豊治ホンダF1現場責任者
2020年の開幕戦が終了しました。ホンダ勢は3台がリタイアという非常に残念なレースとなりました。レースを走り切ったスクーデリア・アルファタウリのガスリー選手による7位入賞だけが、唯一ポジティブな結果でした。
アストンマーチン・レッドブル・レーシングのフェルスタッペン選手は、2番グリッドから素晴らしいスタートを見せてくれましたが、電気系のトラブルにより残念ながらレース開始早々にリタイアとなりました。
アルボン選手の方は終盤、2番手にポジションを上げたところで接触がありコースアウトを喫しましたが、幸いにもコースに復帰してポイント圏内を目指して戦っていました。ですが、残り4周でパワーユニットの電気系と思われる問題によりマシンを止めました。2台についてはチームと共に詳細な原因を確認中です。
アルファタウリ・ホンダのクビアト選手も、残念ながらマシントラブルによりリタイアに終わってしまい、3台がリタイアという非常に厳しい結果となりました。本日発生したトラブルをすべて解析して対策を打った上で、来週末のレースに臨みたいと思います。
7月5日(日)にレッドブル・リンクで行われた2020年のF1開幕オーストリアグランプリ決勝レースでは、メルセデスAMGのバルテリ・ボッタスがポール・トゥ・ウインを飾った。2位はフェラーリのシャルル・ルクレール、3位表彰台にはマクラーレンのランド・ノリスが滑り込んだ。