降格処分のアロンソ「ドライバーなら誰でもやる」ペナルティに異議
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ドライブスルー・ペナルティーを受け6位から8位に降格したフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)は、自身のドライビングを「潜在的に危険」と評価したスチュワードの判断に異議を唱えた。
F1第3戦オーストラリアGPの最終盤、6位争いを繰り広げていたジョージ・ラッセル(メルセデス)がアロンソを追撃する最中のターン6で単独クラッシュを喫した。リフト、ブレーキング、シフトダウンを含むアロンソの「異常」な走りにより不意を突かれた事が原因だった。
スチュワードはクラッシュそのものについて判断を下さず、あくまでもアロンソのドライビングのみに注目し、F1競技規定第33条4項が禁止する「潜在的に危険」な走りであったと結論付け、ドライブスルー・ペナルティーに加えて3点のペナルティポイントを科した。
しかしながらアロンソは「レーシングドライバーであれば誰もがやること」であるとして、ペナルティに対する不満と異議を表明した。
「終盤にジョージが急速に接近していた事は把握していた」とアロンソは振り返る。
「5周から6周に渡って僕のDRSレンジにいたから、前をキープするために予選レベルのラップを続けた」
「彼からポジションを守るために、ターン6からの脱出速度を最大化したかったんだ。レーシングドライバーなら誰もがすることだし、僕はそれが危険だとは思わなかった」
「ハードではあったもののフェアなレースだっただけに、スチュワードからペナルティを受ける事になったのは残念だ」
「でもジョージが無事で良かった。コースの真ん中にある彼のクルマを見るのは良い気分じゃなかった」
その後、SNSを通して自らの見解を強調し、「コーナーに対するアプローチやクルマをどのようにドライブするかという観点でペナルティが科された事に少し驚いた。この速度域で何か悪い事をしたいと思うわけがない。あのコーナーにグラベルがなければ調査されることはなかっただろう」とコメントした。
スチュワードの決定に不服の場合、異議申し立て、あるいは再審請求、ないしはFIA国際控訴審判所(ICA)への控訴という手段が用意されているが、アストンマーチンは決定を受け入れる意向だ。
チーム代表を務めるマイク・クラックは「レース後のペナルティで8位降格となったのは驚きだが、決定を受け入れるしかない」と語った。
2024年F1第3戦オーストラリアGPの決勝は、2番グリッドからスタートしたカルロス・サインツ(フェラーリ)が通算3勝目を上げ、2位にシャルル・ルクレールが続いた事でスクーデリア・フェラーリが1-2フィニッシュを飾った。
鈴鹿サーキットを舞台とする次戦日本GPは4月5日のフリー走行1で幕を開ける。