買収話再び…アウディ、マクラーレンF1への出資オファー引き上げか

ドイツ・インゴルシュタットにあるアウディの本社ビルCourtesy Of Audi

F1参戦を目指す独自動車大手フォルクスワーゲン・グループ傘下のアウディは、マクラーレンに提示している出資金額を4億5000万ユーロから6億5000万ユーロ(約880億円)に引き上げた。ドイツ紙Automobilwocheが伝えた。

アウディがF1部門を含むマクラーレンの買収に興味を持っている事が発覚したのは昨年末の事だった。マクラーレンは2021年11月に報じられた取引完了報道について「全くの誤り」だと否定したが、話し合いの場を持った事についてはザク・ブラウンCEOが認めた。

交渉が不成立に終わった理由としては提示金額が低すぎたためとも報じられ、年を跨いで以降も噂はくすぶり続けている。

Automobilwocheによるとアウディはまず第1段階としてマクラーレンのF1部門、マクラーレン・レーシングに出資を行い、その後、第2段階としてオートモーティブやアプライドを含むグループ全体への投資を検討していると言う。情報源は明かされていない。

両社は早ければ4月4日(月)にも趣意書に署名する予定で、アウディの親会社、フォルクスワーゲン・グループの監査役会は今月末にこの件を検討する予定だという。

なおマクラーレンはBMWグループとも話し合いを続けており、先月末に電動スポーツカー用アーキテクチャーの共同開発に関する覚書にサインしたという。ただしこの合意には拘束力がなく、アウディとの契約によって無効となる可能性もあるようだ。

2022年シーズンのF1開幕を経て、フォルクスワーゲン・グループの2026年新規F1参戦のシナリオは一気に現実味をおび始めている。先週は複数の情報筋が相次いで、取締役会がアウディとポルシェのF1参戦にGOサインを出す可能性が高まっていると報じた。

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