鍵はホンダ…アストンマーチンF1、ニューウェイ獲得との報道。飽き足らずフェルスタッペンとも交渉か

テンダーでモンテカルロ市街地コースのパドックに到着するエイドリアン・ニューウェイ(レッドブル・レーシング最高技術責任者)、2024年5月24日(金) F1モナコGPCourtesy Of Red Bull Content Pool

F1史上最も偉大な天才デザイナー、エイドリアン・ニューウェイが、レッドブル・レーシングの次の職場として、2026年よりホンダとタッグを組むアストンマーチンを選んだと伊Autosprintが2024年8月6日(火)、報じた。

レッドブルとの現在の契約上の理由により8月いっぱいまでは公表できないため、4年で1億ドル(約144億円)とも囁かれる新たな契約は9月に発表される見通しだという。

ニューウェイは今年6月、英国シルバーストンにあるアストンの最新鋭のファクトリーを秘密裏に見学し、チームオーナーでカナダ人大富豪のローレンス・ストロールと話し合いの場を持った。

3 つの異なるチームで世界タイトルを獲得した唯一のデザイナー、ニューウェイは、フェラーリやウィリアムズ、マクラーレンとも交渉していたと見られるが、選んだのはワールドチャンピオン経験を持たないアストンで、その理由の一つはニューウェイが「信頼」を寄せているホンダだという。

報道によると、2021年以降の選手権をリードするホンダとの独占パートナーシップ、サウジアラビアの国営石油会社「アラムコ」の100%持続可能燃料、そしてチームに対する大規模投資に顕著なストロールの野心的構想がニューウェイの決断に影響を与えたとされる。

ホンダは現在、レッドブルとその姉妹チームであるRBの2チームに、ES(バッテリー)を除く全てのパワーユニットコンポーネントを供給しているが、現時点で2026年以降はアストンのみに一式を供給する。ニューウェイは秘密保持の観点から「より独占的な関係」を好むとされる。

元メルセデスF1のアンディ・コーウェルがアストンのグループCEOに就任したこともニューウェイの決断を後押しした可能性がある。アストンは先月頭、2014年から2020年に渡るメルセデスのF1支配体制においてパワーユニット開発の指揮を採ったコーウェルの起用を発表した。

コーウェルの前任のマーティン・ウィットマーシュは、ニューウェイが2005年にマクラーレンからレッドブルに移籍した際の要因の一つで、両者の関係回復が絶望的であったためストロールが人事交代を決断したとされる。

Autosprintはまた、ストロールが2026年に向けてマックス・フェルスタッペンとも交渉を進めているとも伝えた。

3度のF1王者とレッドブルとの現行契約は2028年末までだが、早期契約解除によりアストンに移籍した場合、フェルスタッペンはホンダやニューウェイ、レッドブルの元空力リーダー、現テクニカル・ディレクターのダン・ファローズと再会することになる。

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