責任はマシンに非ず…真実を覆い隠すハミルトンへの謝罪は「本当に賢明」とロズベルグ
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メルセデスのトト・ウォルフ代表がF1第4戦エミリア・ロマーニャGPの決勝後に、真っ当なマシンを用意できなかった等としてルイス・ハミルトンに謝罪した事についてニコ・ロズベルグは、真実を覆い隠していると指摘した。
昨年のトップランナーは今年、全く優勝争いに絡むことができず悲惨なシーズンを過ごしている。それはイモラでの週末も変わらず、予選ではQ1突破を果たすのが精一杯で、13番手とQ3進出を逃した。
加えてその翌日のスプリントでは、更にポジションを落として14番手と後退した。突破口も希望の光も見えないままに挑んだ決勝では、上位を争う3台が転落・リタイヤしたにも関わらず、5秒ペナルティによるエステバン・オコンの降格による昇格分を除けば、一つも順位を上げられないままにレースを終える事となった。
ウォルフはフィニッシュしたハミルトンに対し、期待外れの結果に終わった責任はマシンにあるとして、チーム無線を通して謝罪した。更にエンジニアリング・ディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンも「ルイスに落ち度はなかった」と語った。
だが7年間に渡る在籍経験からチーム事情やウォルフ、ハミルトンをよく知るロズベルグはSky Sportsに対し、責任がマシンにあるという主張は「事実とは少し違う」として、堂々の4位フィニッシュを飾った同じW13を駆るジョージ・ラッセルの活躍に触れた。
「ラッセルが同じマシンで4位に入った事を忘れちゃならない。つまり今週末の乏しいリザルトの主な原因は間違いなくルイスにあったって事だ」とロズベルグは語った。
ウォルフの謝罪についてロズベルグは、真実を意図的に覆い隠すものだとしながらも、嘘をついたと責めてはいない。むしろハミルトンのモチベーションを支えるための賢明で適切な判断だと指摘した。
「チームは自らを批判する事でルイスを精神的に支えようとしてるんだ。彼を持ち上げて『ルイス、お前のせいじゃない、俺たちのせいだ』ってね。本当に賢明だと思う」
「トトは兎に角、彼を持ち上げようとしている。なぜか。それはルイスがシーズンを通してモチベーションを維持できるようにすることが凄く重要だからだ。これはチームにとって本当に大切な事なんだ」
「こういう状況だと、ルイスがモチベーションを失うのは容易いからね」