”不気味”なアルピーヌF1、見据えるはトップ3の背中…開幕バーレーンで「A523」変貌へ
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目立ったパフォーマンスを見せていないにも関わらず楽観的という点で、プレシーズンテストにおける最も不気味な存在であったアルピーヌはトップ3への接近を目指し、来週末に開催される開幕バーレーンGPで目に見えるようなアップグレードを投入する計画を立てている。
昨年のコンストラクターズ選手権で4位を手にしたアルピーヌは3日間に渡って行われたバーレーンテストの総合タイムでピエール・ガスリーが17位、エステバン・オコンが20位と集団に埋もれた。
だがアルピーヌはマクラーレンと並び、C4以上のコンパウンドで予選ランを行わなかった唯一のチームであり、ライバルチームが最も警戒しているミッドフィールダーの一つだ。
実際レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、アストンマーチンが最大のサプライズとする一方、これに加えてアルピーヌの名を挙げており、またパドックの噂では、”幾つかのライバルチーム”はGPSデータを根拠にアルピーヌが中団最速と見ているという。
タイムシートでは下位に埋もれながらも、チーム代表のオトマー・サフナウアーからは静かな自信が溢れ、ガスリーやオコンは自分たちの将来性を疑わず息巻いており、フランスチーム内には楽観的な空気が流れているように感じられる。
そんな前向きな雰囲気をもたらしている材料の一つは、バーレーンGPでの投入が予定されている大幅なアップグレードなのかもしれない。
RaceFansによるとテクニカル・ディレクターを務めるマット・ハーマンは「初戦で目に見える違いがあるだろう。開幕戦のためのかなり素晴らしいアップグレードが進行中だ。3番手とまではいかなくても、目標とするそれに近づくための助けになればと思っている」と語った。
アップグレードの一つは車高を最適化するための新しいツールだという。上手く機能すれば、クルマを可能な限り路面に近づけアンダーフロアのパフォーマンスを大幅に向上させることが可能となる。
ハーマンは「誰もが知る通り、クルマの車高はパフォーマンス上の重要な差別化要因だ」と説明する。
「我々には昨年よりも少しばかり低くクルマを走らせる事ができる幾つかのテクノロジーがある。最初のレース、たぶんプラクティスで初めて試すことになるだろう。だからどうなるか楽しみなんだ」
なおテストではA523がポーパシングに見舞われる場面があったが、ハーマンによるとこれは、足回りを固める事がパフォーマンス向上に繋がる幾つかのコースを念頭に「意図的に硬いサスペンションを使用した結果」であり、何も問題はないという。
バーレーン・インターナショナル・サーキットでの57周後のチェッカーフラッグを経て笑うのはアストンマーチンか、アルピーヌか、それとも他のミッドフィールダーか。