アルファタウリ「角田裕毅に非はない」トスト代表がF1メキシコGP予選での一件を巡るレッドブルの批判に反論
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角田裕毅に責任があると批判するレッドブル・ホンダのクリスチャン・ホーナー代表に対し、アルファタウリ・ホンダの指揮官、フランツ・トストは「ユーキの責任ではない」と反論した。
その不運な出来事はポールポジションを決する予選Q3の最終ラップで起きた。前方で砂埃が舞っていた事から、マックス・フェルスタッペンは事故の可能性を考慮してアクセルを緩めた。結果、自己ベストを改善できず3番手に甘んじた。
砂埃の原因は角田裕毅とセルジオ・ペレスだった。
ホームストレートでピエール・ガスリーを牽引した角田裕毅はターン1を前に右側に寄ってチームメイトに前を譲った後、「4秒後ろにペレスがいる。プッシュしている」との無線での状況報告に従い、計測ラップ中のペレスに進路を譲るために一時的にスピードを上げ自らコース外に出た。
その際、路面が汚れていたために砂埃が舞い、後ろから接近していたペレスがコースオフを喫した。結果、更にダストが舞い散る事となった。
セッション後、ホーナー代表は角田裕毅に妨害されたとの考えを示して「サーキットのあの場所で何故クルージングしていたのか理解できない」「2人共が影響を受けたわけだからガッカリさ。2人ともかなり苛立っているようだ」と非難した。
だがオンボード映像を見る限り落ち度らしいものは見当たらず、SNS上では「あれ以上のことはできませんでした」との角田裕毅の投稿に対し、肩を持つ多数のリプライが寄せられた。
一件の直後に「僕には何もできなかった」とチーム無線で訴えた角田裕毅に対し、エンジニアのマッティア・スピーニは「分かってる。君は彼にスペースを与えた。何も出来る事はなかった。分かってる」と返した。
チームを統率するトスト代表も自らが抱えるルーキードライバーを擁護した。
RaceFansによるとトスト代表は「我々は無線を通して彼にレッドブルが迫っていると伝えた。彼らが楽に追い抜けるよう、彼はコースを外れた」と説明した。
「そしてペレスが彼の後を追うようにコースに出ていったのだ。これはユーキの責任ではない」
進路を譲るためにコース外に出た事は映像を見れば明らかで、トスト代表は「彼はミスをしたのではなく、意図的にそうした(コース外に出た)のだ」と強調した。
「正直なところ、ペレスが何故あそこでコースアウトしたのか私には全く理解できない」
「ユーキは他の全てのドライバー達がそうするのと同じ様に、計測ラップを走る後続のマシンにスペースを与えるために横に出たのだ」