大丈夫? F1テスト初日からトラブル続出…出鼻を挫かれたアルファロメオとハース
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完全な新型車両でのテスト初日にして、フェラーリやレッドブルら7チームが100周の大台に乗せたにも関わらず、アルファロメオとハースは信頼性トラブルによって貴重な走行時間を失い出鼻を大きく挫かれた。
メルセデスからアルファロメオへの移籍後初の公式セッションに臨んだバルテリ・ボッタスは、バルセロナでのF1プレシーズンテスト初日がトラブルによって「損なわれた」と認めた。
無理もない。午前を担当したリザーブドライバーのロバート・クビサがカモフラージュ柄のアルファロメオC42で走ったのは僅かに9周。午後に作業を引き継いだボッタスも32周を走ったのみだった。
チームとしての合計41周は、この日の最小周回数であり、同じフェラーリ製F1パワーユニットを搭載するマラネッロのチームの25%に過ぎない。ボッタスは”信頼性に関わるメカニカルトラブルが幾つか発生した事が原因”だと説明した。
明日以降も同じ状況が続くようであれば致命的なダメージに繋がりかねないが、ボッタス曰く「幸いにもトラブルについては完全に理解しており、直すための方法も分かっている」との事で、深刻なものではなく単に修復に時間を擁するトラブルだったに過ぎないと説明した。
「今日は確かに妥協を強いられ、走行距離がかなり不足したけど、少なくとも幾らかは走ることができたし、明日に向けてどうやって前進していけばいいのか、何となく分かってきたから、バルセロナでの後2日間のテストが順調に進む事を期待している」とボッタスは語った。
なお空力特性が大幅に変わった今季型と前季型マシンとの違いについては「これまでのところ、旧世代と新世代と間に大きな違いは感じられない。昼と夜、みたいな劇的なものじゃないね。もちろん、ドライビングを少し調整する必要はあるけど」と説明した。
32周を重ねたボッタスに対し、僅か9周に終わったクビサは「真っ当とは言えないペースでフライングラップをたった2周しただけだから少しガッカリだよ。前菜を食べただけって感じで、もう少し走りたかった」とこぼした。
一方のハースはニキータ・マゼピンが20周、ミック・シューマッハが23周と、アルファロメオに比べればマシであるものの、それでもやはり他のライバルチームと比較して大きく見劣りする結果に終わった。
ハースが抱えた問題は午前と午後の2回、2種類に渡った。マゼピンが担当したオープニング・セッションでは冷却水が漏れているのが発見され、ランチブレイク後にはフロアの損傷が見つかり修理に時間を要した。ただしシューマッハは楽観的だ。
「気にすることは何もないと思う」とシューマッハは語った。
「僕らとしてはボードに3桁の数字を出したかったから、そんなに大層な笑顔を見せられるわけじゃないけど、こういう事もあるさ」
「今は、今日失った周回数を明日、如何に挽回するかを考えている」
チーム代表を務めるギュンター・シュタイナーは「今日は、幾つかの問題が解決された事以外に得るものは殆どない」としながらも「明日になれば信頼性も高まり、ミックとニキータのために、より綿密な走行計画を立てる事ができるはずだ」と付け加えた。
ハースは木曜日の午前セッションをシューマッハが担当し、午後のマゼピンに作業を引き継ぐ。アルファロメオはボッタスが午前にステアリングを握り、午後はルーキーの周冠宇がドライビングを担当する。