F1-70周年記念GP:最速タイヤ戦略と残存セット数、理論上最も速いストラテジーは?

2019年のF1ピレリタイヤcopyright Pirelli & C. S.p.A.

レース最終盤のドラマティックなタイヤ破損事件から1週間。同じくシルバーストン・サーキットを舞台とした第5戦70周年記念GPの決勝レースが日本時間8月9日(日)22時10分にブラックアウトを迎える。52周のレースを制するのは誰なのか? 各ドライバーの手持ち残存タイヤセット数と、ピレリが考える最速のタイヤストラテジーをまとめる。

公式タイヤサプライヤーのピレリは今回、先週末よりも1段階柔らかいレンジのC2(ハード/白)、C3(ミディアム/黄)、C4(ソフト/赤)のラインナップを持ち込んだ。ハード=前戦のミディアム、ミディアム=前戦のソフト。イギリスGPではミディアムとハードによる1ストップが主流となったが、今回のレースではこの戦略は望めない。

決勝がドライコンディションで行われる場合、各マシンは最低2種類の異なる硬さのコンパウンドを使用しなくてはならない。ウェットレースとなればその義務も消滅するが、ドライコンディションが予想される。

決勝に向けての各ドライバーの手持ちタイヤは以下の通り。ハードは全員が新品を少なくとも1セット保持しており、ミディアムに関してはマックス・フェルスタッペン、エステバン・オコン、ダニール・クビアト、ケビン・マグヌッセン、アルファロメオ勢、そしてウィリアムズ勢が新品を残している。

52周で競われる70周年記念GPの理論上最速と考えられる戦略は2ストッパーだ。

路面温度とミディアムタイヤの摩耗具合にもよるが、ピレリはミディアムタイヤで15周ずつ2スティントを行い、最後にハードタイヤで22周のスティントを行うのが理想的と考えている。あるいはミディアムで12周した後、ハードでの20周のスティントを2回行う戦略もある。

次善策はハードでスタートして23周ずつ2スティントした後、ソフトでフィニッシュする方法。あるいは、ミディアムで19周、ハードで25周、ソフトで8周という手もある。

上位10台はフェルスタッペンのみがハードで、その他はミディアムでのスタートとなる。

ピレリのレース部門を統括するマリオ・イゾラは「ハードタイヤでのQ2突破はおそらくF1史上初のことだ。フェルスタッペンは燃料が多い最初のスティントを通して、このコンパウンドの耐久性の恩恵を受けることができるはずだ」と語っている。

2020年 F1-70周年記念グランプリ決勝レースは、日本時間8月9日(日)22時10分にスタート。1周5,891mのシルバーストン・サーキットを52周する事でチャンピオンシップを争う。

F1-70周年記念GP特集

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