僚友交代のタイミングでの競争力向上「僕やデ・フリースのフィードバックがなければ…」と角田裕毅

ヤス・マリーナ・サーキットのパドックでメディアと話す角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)、2023年11月23日(木) F1アブダビGPCourtesy Of Red Bull Content Pool

シーズン終盤に向けてのアルファタウリAT04の競争力の向上について角田裕毅は、第11戦イギリスGPを以て解雇されたニック・デ・フリースや自身のフィードバックがなければなし得なかったものだと指摘した。

今季のアルファタウリは珍しくも、シーズンを通してクルマの競争力を改善させる1年となった。例えば2022年の総得点の77%は前半戦に計上されたものだった。

サマーブレイク前までの今年前半戦でのAT04は、グリッドの中で最も遅いマシンの一つであったが、特に9月のシンガポールGPを境にパフォーマンスを引き上げ流れを変えた。

シンガポールではアンダーフロアのダウンフォース強化を目的として、中央部のジオメトリを変更したフロアボディとフロアエッジ、サイドウォールのカットアウトを最適化したディフューザーが導入された。

また同時に、今季のダブルチャンピオン・マシンであるレッドブル「RB19」のリア・サスペンションをコピーしたとも見られている。以降も意欲的なアップグレードは続いた。

シンガポールGP以降の7レースで持ち帰ったポイントは18ポイントに上る。対してシンガポールより前の14戦で獲得したのは僅か3ポイントに過ぎなかった。

最終戦のアブダビGPの開幕を前に角田裕毅は、「クルマがますます改善し始めたシーズン後半」になってリアム・ローソンとダニエル・リカルドがチームに加わった事に触れて、「この点に関しては少し悔しい部分がありますが、仕方ありません」と続けた。

「実際、僕やニックのフィードバックがなければ、このような改善はなかったと思います」

「それに舞台裏でクレイジーな程に頑張ってくれているファエンツァやビスターの人たちのおかげでもあります」

「ほぼ毎戦のようにアップグレードがあって、本当にアグレッシブでした。こうしてパフォーマンスを発揮できるようになって、ようやくその努力が報われた感じです」

Courtesy Of Red Bull Content Pool

談笑するアルファタウリのダニエル・リカルドと角田裕毅、2023年11月23日(木) F1アブダビGP(ヤス・マリーナ・サーキット)​​​​​​

今週末のアブダビGPでは7点差のウィリアムズを打ち負かして逆転のコンストラクター選手権7位を目指す事になる。

週末への期待について角田裕毅は「またアップグレードがありますし、それによってパフォーマンスが向上する事を期待しています」と語った。

「ウィリアムズを上回って7位を取るために、僕らは(2台揃って)トップ8を賭けて戦わなければなりません」

「簡単なことではありませんが、それが僕らの目標です」

「小さな差ではありませんが、ブラジルとメキシコで見せたようなパフォーマンスを発揮できれば不可能な話ではありません」

「フランツ(チーム代表のフランツ・トスト)にとっての最後のレースですし、願わくば良い結果を残して彼を笑顔にできればと思っています」

Courtesy Of Red Bull Content Pool

チーム代表としての最後のレースに向けて感謝のメッセージが書かれた壁の隣の前に立つアルファタウリのフランツ・トスト代表、2023年11月23日(木) F1アブダビGP(ヤス・マリーナ・サーキット)​​​​​​。

F1アブダビGP特集

この記事をシェアする

関連記事

モバイルバージョンを終了