動いたのに何故…ランド・ノリスがF1サウジでジャンプスタート違反を逃れた理由
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2024年F1サウジアラビアGPの決勝レースでは、ジャンプスタートが疑われるとしてランド・ノリス(マクラーレン)がスチュワードによる調査を受けたが、ペナルティを科されることはなく8位でフィニッシュした。
オンボード映像から、スタートシグナルが出される前にノリスのクルマが動いている事は明らかだが、それでもヴィタントニオ・リウッツィを含む4名の競技審判団は、各種データと映像を調べ上げたうえで一件を不問とした。何故か?
スチュワードは、ノリスのクルマに搭載されたトランスポンダーが「ジャンプスタートを示していなかった」ため、これ以上の措置を取らなかったと説明した。
マシンの正確な位置データをリアルタイムで送信するトランスポンダーは、各車両のノーズとテールライトの下部に取り付けられており、F1競技規定はクルマに搭載されたトランスポンダーの判定によってジャンプスタートか否かを判断すると明記している。
つまり視覚的に動いて見えるかどうかは裁定には何ら関係ないという事だ。
なお、スタートシグナルが出された時点で「フロントタイヤの接地面」が、グリッド位置を示すコース上の白線を越えた場合にもジャンプスタートとなるが、スチュワードは特に言及していないため、こちらも白だったという事だろう。
2019年のF1日本GPではセバスチャン・ベッテルが同じようにスタート前に動いたものの、トランスポンダーが判定しなかったとの理由でペナルティを逃れている。