フェルスタッペン、「捏造」するNetflixのF1ドキュメンタリーへの参加を拒否

トランスポーターの間を歩いてガレージに向かうレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2021年6月18日F1フランスGPフリー走行にてCourtesy Of Red Bull Content Pool

レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは「ライバル関係を捏造している」等として、NetflixのF1ドキュメンタリー番組「Drive to Survive(邦題:Formula 1: 栄光のグランプリ)」への参加を拒否している事を明らかにした。

当ドキュメンタリーは2019年に第1作目となるシーズン1が配信され、フェルスタッペンとルイス・ハミルトン(メルセデス)が熾烈なタイトル争いを繰り広げる今季を描いたシーズン4が来年初頭に公開される予定となっている。

Courtesy Of Daniel Vojtech

F1マシンを撮影するNetflixのカメラマン、Formula 1: 栄光のグランプリ – プロダクションスチール

英紙インデペンデントによるとフェルスタッペンはF1第17戦アメリカGPの開幕を前に「アメリカでの人気を高めるために必要なことだと理解している」と述べ、その存在意義を認めつつも、ドライバーとしての一個人としては「参加するのは嫌なんだ」と語った。

その理由としてフェルスタッペンは、以前のシーズンでインタビューに応えた際に、そのコメントが無関係の文脈で使われるなど「色んな事がでっち上げられた」ためだと説明した。率直な物言いで知られる24歳のオランダ人ドライバーは、Netflixの編集スタンスを不誠実と感じているようだ。

「彼らは実際には存在しない幾つかのライバル関係を捏造した」とフェルスタッペンは語った。

「だから僕は関わらないと決め、その後は一切インタビューに応じていない」

リリース済みの最新作であるシーズン3は2020年シーズンのF1を題材としたものだが、フェルスタッペンは昨季の主役の一人であるにも関わらず、登場シーンは限られていた。

「僕は個人に関するドラマチックなショーに興味はない。ただ事実や現実に起こった事を知りたいんだ」とフェルスタッペンは続ける。

「問題は彼らが常に自分たちの望むように編集してしまう点にある。何を言ったところで彼らはそれを無謀に見えるようにしようとする。シリーズのストーリーに合うように仕向けるんだ」

「僕はそういうのが本当に好きじゃないんだ。僕は僕の事を知りたいと思ってくれる人のインタビューを1対1で受けたい」

ドキュメンタリーとは、ある特定の視点を元に現実を取捨選択して記録された映像であり、制作者の意図や主観が入り込んでしまう素地を備えているものだが、「Drive to Survive」は事実の正確な伝達という点でこれまでにも度々批判を受けている。

レッドブル・ホンダのクリスチャン・ホーナー代表は「F1にとって非常にポジティブ」とする一方で「F1の特徴やキャラクターを視聴者の興味を引くような方法で表現している」として、編集方法に違和感を感じた事を認めている。

F1アメリカGP特集

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