毎戦毎に7ポイント開くハミルトンとの差…フェルスタッペン、”やる気低下論”を一蹴「馬鹿げてる」
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レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、たとえレッドブル・ホンダRB16がメルセデスW11ほど速くないとしても、F1マシンをドライブする事は「世界で最高の仕事の1つ」だとして、自身のモチベーション低下を疑うのは「馬鹿げている」と主張した。
ハイブリッド時代の絶対王者メルセデスの強さは今季も変わらず、7戦を終えてレッドブル・ホンダはコンストラクターズ選手権でメルセデスに106ポイント差をつけられており、ドライバーズランキングではフェルスタッペンをして、首位を走るルイス・ハミルトンの47ポイント後方に甘んじている。
“甘んじている”とは言えども、フェルスタッペンはメカニカルトラブルのためにリタイヤに終わった開幕オーストリアGPを除き、全てのレースで表彰台に上がっている。他チームのドライバーからしてみれば、喉から手が出る程羨ましい状況であり、その意味でモチベーションを疑うのは滑稽とも言える。
にも関わらず”やる気低下論”が囁かれるのは、チーム・フェルスタッペン共に、シーズン前の段階で今季の目標にタイトル獲得を掲げていたからに他ならないわけだが、フェルスタッペンはそうした論調を一蹴する。
「何故やる気がないと思われているのか訳が分からない」とフェルスタッペン。「世界最高の仕事に就いて超高速マシンをドライブし、今年は2番手・3番手あたりを走りながら既に1勝を挙げてるというのに、何故みんながそんな事を考えるのか信じられないね」
「本当に馬鹿げてる。僕は自分が好きな事をやっているんだ。毎週末こうしてサーキットに来て、大好きなマシンをドライブする。もちろん、メルセデスに挑戦したいと思っているけど、それが不可能な場合であっても、マシンの持てる全てのパフォーマンスを引き出して最大限の結果を出そうとしているし、それを今も変わらず楽しんでいる」
今週末の舞台は2013年以来、レッドブルが表彰台から遠ざかっている低ダウンフォースコースの代名詞とも言うべきモンツァ・サーキットだ。
レッドブル・レーシングのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコはこの程、今もなお今季タイトル獲得の可能性が残されていると主張していたが、当のフェルスタッペンは現実的で、モンツァでメルセデスに挑む事は難しいと主張する。
「諦めるつもりはないけど、僕は現実的な人間だ。レースに勝ってポイント差を縮めるためには運なしには難しい。今のところ、チャンピオンシップ争いを続けているように見えるが、レースを重ねるごとに7ポイントずつ失っている状況だ」
「毎週末、ベストを尽くそうとしているし、落ち込んでいるわけじゃないけど、僕は現実的に考えるタチなんだ。スパでのメルセデスとのギャップは1周あたり0.5秒だった。今のところ僕らには彼らと戦う力がない」
フェルスタッペンにとってモンツァは鬼門だ。自己最高位の5位を残した2018年のレースでは、3位でチェッカーフラッグを受けた後にバルテリ・ボッタスとの責任を問われ5秒ペナルティ。最終5位に降格した。また昨年は、エンジン交換に伴うグリッド降格ペナルティのために19番手からスタートし8位に終わっている。