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ウィリアムズ・グランプリ・ホールディングス(WGH)は、F1世界選手権に参戦するグループ傘下のウィリアムズ・グランプリ・エンジニアリング・リミテッド(WGPE)を、米国の投資会社であるドリルトン・キャピタル・マネジメントLLCが運用するファンド、BCEリミテッドに売却した。WGHはWGPEの75%以上の株式を保有する筆頭株主だった。
売却後のWGPEの出資比率は現時点で明らかにされていないものの、WGHは投資家向けに、本取引におけるWGPEの企業価値が1億5,200万ユーロ、日本円にして約189億6,700万円であった事を明らかにし、第三者債務の返済および本取引に掛かった費用を控除した後の現金収入が1億1,200万ユーロ(約140億円)となった事を明かした。
ウィリアムズは本取引に際して、戦略策定支援および利害関係者との窓口役として、投資銀行の「アレン・アンド・カンパニー(Allen & Company LLC)」と、機関投資家向けの投資支援を行う「ラザード(Lazard & Co., Limited)」を共同ファイナンシャル・アドバイザーに任命。5月29日の正式な手続き開始から僅か3ヶ月間という期間で契約をまとめた。
ラザードはイギリス金融行動監視機構の認可企業であり、アレン・アンド・カンパニーは米国証券取引委員会に登録されたブローカー・ディーラーで、ドリルトンと同じくアメリカに本拠を構えている。
なおWGHは、WGPEの売却で得られた利益は原則的にその全額を株主に還元すると説明した。本取引は、発行済み株式資本の52%を保有するフランク・ウィリアムズ卿を含む全ての役員の承認を得て行われた。