リカルドも唖然…ロンドンイベントを欠席したハミルトンに容赦ない質問を浴びせる英メディア

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地元英メディアは、F1イギリスGPに先立って行われたイベント”F1 Live London”を現役F1ドライバーとしてただ一人欠席したルイス・ハミルトンに対して、容赦ない厳しい質問を投げかけた。

7月12日水曜日の夜、F1の新しいオーナーであるリバティメディアは、ロンドン市街地のトラファルガー広場で「F1ライブ・ロンドン」と呼ばれる大規模な催しを開催した。このイベントでは、現役F1ドライバーによるデモランやトークショー等が行われた他、ニコ・ロズベルグやジェンソン・バトンといった過去のドライバー達も参加、大盛況の内に終了した。しかし、その中に地元イギリスの英雄ルイス・ハミルトンの姿はなかった

会場では不参加のハミルトンに対してファンからのブーイングが発生、「ファンを大切にする」と公言しながらも地元でのイベントに参加しなかったハミルトンに批判が集中、イベント翌日の13日(木)に行われたF1公式記者会見では、イギリスメディアからの辛辣な質問がハミルトンに浴びせられた。

ハミルトンに対する英記者団の厳しい質問

地元開催のグランプリという事もあり、記者会見場には多くの英メディアが取材に訪れていた。会見にはハミルトンの他に、ダニエル・リカルドとパスカル・ウェーレイン、そしてダニール・クビアトも出席していたが、質問の多くはハミルトンに対してイベント欠席の理由を問うものであった。以下、そのやり取りの一部を紹介しよう。

Q:ルイス、あなた自身の言葉で答えて下さい。昨日ロンドンで行われたイベントに、どうしてあなただけがいなかったのですか?


ルイス・ハミルトン

「どうして欠席したのが僕だけだったんだろうね。参加は各個人に委ねられてたんだ。今シーズンここまでは、僕にとって厳しいレースが続いてるから、今週末をしっかりと過ごせるように最善の準備をする必要があったんだ。僕にとってはシーズンが一番重要だからね。ほんとに」

Q:あなたは”ファンとのふれ合いが自分の力になる”と言っていますが、昨日のイベントに出席していれば、イギリスGPの前にファンからの声援を力にできたのではないですか?


ルイス・ハミルトン

「レース前の数日はいつも電話を見ないし、電源を切るようにしてるんだ。メールを受け取るために何回かは電源入れるけど、、それ以外はなるべく離れてるようにしてるんだ。僕にとってはそれが一番いいから。もちろん、違う意見の人もいると思うけどさ」

「…僕はベストを尽くそうとしてるんだよ。厳しいシーズンになってるから、出来る限り最善の方法で準備をしたかったんだ」

「僕がファンに対して、どれほど感謝と尊敬の念を持っているかは、みんな知ってるでしょ。彼らに週末を楽しんでもらえるよう頑張ってるよ。今までもそうだったけど、これからだってその事は変わらないよ」

Q:イギリスに滞在するよりも、あえて7,8時間かけてギリシャに行くのが良い準備ということですか?ロンドンではファンがあなたにブーイングしていました。彼らは明らかに不満でした。F1の新しいオーナーがファンとの交流を試みた大きなイベントでした。あなたはイギリスのビッグ・ドライバーです。ブーイングを聞いてどう思いますか?


ルイス・ハミルトン

「(小さい声で)正直に言うと、(ブーイングについては)ほんとに知らなかったんだ…。フライトに関して言えば、僕はイギリスには住んでないから、(オーストリアGPの後)まずはとにかくモナコに帰ったんだよ。でも、今は今週末のレースに集中してるよ。イギリスでのレースの週末にはすべてのエネルギーを注ぎ込んでるし、毎年ここではファンからたくさん力をもらうんだ。彼らに会えるのが楽しみだよ」


ハミルトンは終始バツが悪そうにしながら、一つ一つ言葉を選び質問に答えた。最後の辛辣な質問には、同席していたダニエル・リカルドも思わず「…普通そこまで聞く?苦笑」と言わんばかりの唖然とした表情を見せ、口をポカンと開けていた。

突然のイベント欠席と思われがちであるが、ハミルトンはイベントに参加しないことを予め自身のtwitterを通じてファンに伝えていた。


「愛するファンのみんなへ。シルバーストンで皆に会えるのが待ちきれない。レース前の2日間はお休みをもらう事にしたよ」

イベントへの参加は個々のドライバーの判断に委ねられており、当のハミルトンとしては、まさか自分を除く全ドライバーが参加するなどとは思ってもいなかったのだろう。会見で受け答えをするハミルトンの表情からは、そのような戸惑いが見て取れた。

近年のハミルトンは、メディアやファンへの”自分の見せ方”に対して非常に気を使っている様子が伺われ、敢えてひんしゅくを買うような行動を取ることは考えづらい。蓋を開けてみればあまりにも盛大なイベントとなっただけに、ハミルトンの不在が目立ってしまったが、予めこれだけの盛り上がりを見せるイベントと分かっていれば、ハミルトンも参加していたのではないだろうか。

イギリスのファンとすれば、ベッテルやアロンソ、そして”あのライコネン”までもが参加しているのに、どうしてハミルトンだけが…と思うのも無理はない。ただ、オーガナイザーがイベントの趣旨と内容をきちんとハミルトンに伝えていたならば、違う結末もあり得たのではないかと思われる。真実は、ボタンの掛け違え、にあったのではないだろうか。

F1イギリスGP特集

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