政治的要素に非ず?「スピードはあるが…」マルコが示唆する角田裕毅のレッドブルF1昇格を阻む要因とは

自転車に乗ってピットレーンを移動する角田裕毅(RBフォーミュラ1)、2024年11月28日(木) F1カタールGP(ロサイル・インターナショナル・サーキット)Courtesy Of Red Bull Content Pool

リアム・ローソンの失速や、相次ぐクラッシュによるフランコ・コラピントの評価低下を背景に、2025年のレッドブルドライバー候補として角田裕毅にスポットライトが当たり始めた。

過去2年に渡って角田裕毅は、二人のチームメイトをシート喪失に追い込む競争力を発揮してきたが、レッドブルはこれまで、彼を真剣な昇格候補と見なしてこなかった。

これについて角田裕毅は、カタールGPの開幕に先立ち、「政治的要素」とレッドブル内部の「力学」の変化が昇格の妨げになっている可能性に言及した

アルファタウリ・ホンダ時代の元チームメイトであるピエール・ガスリーも同様の見解を示し、角田裕毅の昇格が純粋なパフォーマンス以外の要素に影響されている可能性を指摘した

しかしながら、レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコによれば、本命候補として評価されていない要因は、非パフォーマンス的要素ではなく「一貫性と安定性の欠如」にあるようだ。

Courtesy Of Red Bull Content Pool

パドックを歩くレッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコ、2024年11月2日(土) F1サンパウロGPスプリント(インテルラゴス・サーキット)

墺クライネ・ツァイトゥングとのインタビューの中でマルコは、角田裕毅がそれぞれ7位と9位でフィニッシュした過去2戦に触れて、「彼はブラジルとラスベガスで素晴らしいレースを見せた」とする一方、「その前にブラジルでは2つの愚かなミスを犯した」と指摘した。

マルコは「2つの愚かなミス」の詳細を明かしておらず、具体的な内容は不明だが、サンパウロGPのスプリント予選で角田裕毅は18番手でSQ1敗退を喫し、スプリントを15位で終えた。

マルコはさらに、「ユーキにはスピードがあるが、安定性と一貫性に欠けている。だが、上手くいく時は、本当に上手くいく」と述べ、評価しつつも課題を強調した。

現在、角田裕毅が狙うシートの現職ドライバーであるセルジオ・ペレスは、今シーズンを通じてパフォーマンス不足に苦しんでおり、カタールGPのスプリント予選でもSQ1敗退に終わり、チームへの貢献を証明する機会を再び失った。

ペレスの去就についてマルコは「アブダビGP後の月曜日に会議があり、そこで決定が下される」と説明した。

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