角田裕毅「ヘルムートは好きなようにできると言っている」レッドブルF1昇格を巡る現状と契約の不確実性を語る
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セルジオ・ペレスにとって自身の価値を証明する最後のチャンスと見られるF1ベルギーGPに先立ち角田裕毅(RBフォーミュラ1)は、レッドブルとの契約に「ほとんど意味はない」と述べ、契約上は何事も起こり得る状況との見方を示した。
ペレスの現行契約には幾つかの厳格なパフォーマンス条項があると見られており、ベルギーGPを終えた段階で僚友マックス・フェルスタッペンとのポイント差が101点以上の場合、レッドブルはペレスを解雇することができると考えられている。
角田裕毅は既に2025年のRB残留が発表されているが、レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコの発言から、この契約には「ほとんど意味がない」と考えている。
英Crash.netによるとスパ・フランコルシャンでの週末に先立ち角田裕毅は、「正直、契約書をちゃんと読んでいない」としつつも、「ヘルムートは好きなようにできると言っています。なので契約にはほとんど意味がありません」と説明した。
角田裕毅の他にペレスの後任候補として取り沙汰されているのは、チームメイトと概ね同等レベルのパフォーマンスを発揮し始めたダニエル・リカルドとリザーブ・ドライバーのリアム・ローソンだ。
フェルスタッペン以外のドライバーは情報を得ていないと思うとして角田裕毅は、現時点でレッドブルが自身を検討しているかどうかは「分からない」としつつも、自身はコース上で結果を残してきたとして「これ以上、どうすればよいのでしょうか?」と付け加えた。
「皆さんは噂やレッドブルのシートについて話をしていますが、他のドライバー達と比べて僕がどれだけのポイントを獲得しているかは明白です」
「なので自分がやってきたことには満足しています。それは自分でコントロールできることですが、それらのこと(移籍など)は僕の手の内にないため、自分がコントロールできるパフォーマンスに集中して、このレースでどうなるかを見守るつもりです」
また、最終盤にスピンを切ってポイントを失ったカナダGPを例に挙げ、「もっと良い結果を残せたレースが幾つかあったのは間違いありません」としつつも、それを除けばQ3進出回数、予選結果、レース結果の比較において、パフォーマンス面で自身が最も候補に相応しいのは「明らか」だと強調し、それにも関わらず他のドライバーが検討されていることから、パフォーマンス以外の「他の要素」が考慮されていることは「間違いない」との見方を示した。
角田裕毅は現時点でマルコやクリスチャン・ホーナー代表と昇格に関する話をしていないと認め、リカルドについても同じ状況だと思うと語ったが、「現在レースをしていないドライバー」については「分からない」と説明した。
「できるだけ早い決定を望みます。シートを望んでいるのは確かですが、噂が飛び交ったり、余計なプレッシャーがかかる状況はあまり気分の良いものではありません」