ピレリ、第6戦バクーでのタイヤブロー問題の調査結果を公表「レッドブルとアストンに責任はない」

ピレリのF1専用タイヤ「P-Zero-Red」のサイドウォール詳細画像Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

F1公式タイヤサプライヤーのピレリは第7戦フランスGPの開幕を直前に控えた6月15日(火)、前戦でのタイヤブローの調査結果を発表し、タイヤが意図した通りに機能していた事、そしてチーム側がタイヤを適切に使用していた事の2点を確認。「走行状態」が原因と断じた。

製品そのもの、そして使用方法のいずれにも問題が確認されなかった事から、ピレリは国際自動車連盟(FIA)との間で、既に配布済みの技術指令を改訂すると共に、週末におけるタイヤの走行状態を監視するための新たなプロトコルに合意した。

第6戦アゼルバイジャンGPではマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とランス・ストロール(アストンマーチン)の両名が左リアタイヤの破損に見舞われクラッシュを喫した。

両者共にハードタイヤに指定されていたC3コンパウンドでのスティントを約30周をほど消化したところで同じメインストリートで事故に見舞われた事からタイヤの欠陥が疑われたが、ピレリは初期調査の結果、その可能性を否定してデブリによる外的損傷の可能性が否めないとの判断を下した。

その後、チーム側が規定内圧以下でタイヤを違法運用していたのではとの疑問の声が上がっていたが、ピレリは声明の中で次のように述べチーム側の責任を除外した。

「いずれのタイヤにも製造上の欠陥や品質上の欠陥はなく、材質疲労や剥離の兆候も見られなかった。アトスンマーティンとレッドブルの2台の左リアタイヤの不具合の原因は、明確に特定された」

「いずれの場合も規定のスタートパラメーター(最低圧力、最高ブランケット温度)を守っていたにもかかわらず、走行状態に起因するインナーサイドウォールの円周方向の破断が原因だった」

「分析を経て我々は、FIAと各チームに報告書を提出した。FIAとピレリは既に配布済みの技術指令の改訂を含めて、ドライビング状況を監視するための新しいプロトコルに合意し、その他の適切な措置を検討することになった」

ピレリの発表を経てレッドブルは声明を発表し「アゼルバイジャンGPの47周目に発生したマックスのタイヤトラブルに関する調査において、ピレリおよびFIAと緊密に協力してマシン側に問題がなかった事を確認した」と説明した。

「我々はピレリのタイヤパラメータを常に遵守しており、今後も彼らの指導に従っていく。高速下でのクラッシュであったにも関わらず、ドライバーが負傷しなかったことに感謝している」

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