ジョージ・ラッセル、激レア不具合で勝利に等しい”7位”逃す「レースは時に残酷…だ」
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ミディアムスタートという勝ち組戦略を以て10番手からスタートしたジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)は、24周目というレースの3分の1を消化した時点まで一貫して8番手を走行していたものの、ニューマティック・システムの圧力低下により補充を強いられ、修復叶わず36周目にリタイヤを選択した。
ラッセルはSky Sportsとのインタビューの中で「14周目くらいだったと思うけど、チームから無線で、問題が発生したから2ストップに切り替える必要があるって言われたんだ」とレースを振り返った。
「ニューマティック・プレッシャーのトラブルという本当に凄く珍しいもので、チームは何が起きたのかについてまだ調査している途中だ」
車体パフォーマンス部門を率いるデイブ・ロブソンは「パワーユニットに問題が発生したため、ピットで修復を試みたのだが、結局リタイアする他になかった」と説明した。
自身の責任の及ばないアクシデントで入賞のチャンスを失ったラッセルだが、チームから謝罪の言葉があった事に触れて「そんな必要はなかった。僕らは共に戦っているんだからね」と逆にチームを擁護した。
千載一遇の好機を手にしての不可抗力でのリタイヤという意味で、COVID-19に感染したルイス・ハミルトンの代役として参戦した昨年のサヒールGPを彷彿とさせるものだった。
ラッセルは眉間にシワを寄せ悲痛な表情を浮かべながら「でも悔しいのは確かだ。レースは時に残酷だ。一筋縄ではいかないし、簡単に手に入るものでもない」と嘆いた。
「この3年間、チームはこの位置に辿り着くために懸命に働き、ポイントを追い求めてきた。(完走したとして)ポイントが取れたかどうかは分からないけど、完璧にこなさなきゃならない事は分かっていた」
「アロンソを抜いて7位でフィニッシュする事も可能だったと思う。4~6ポイントという点差は本当に大きい。チャンピオンシップで8位と10位の間の差に匹敵するだろうからね」
2021年のシュタイアーマルクGP決勝レースでは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が2戦連続でポール・トゥ・ウインを飾った。2位はルイス・ハミルトン(メルセデス)、3位はバルテリ・ボッタス(メルセデス)という結果だった。
今週末と同じレッドブル・リンクを舞台として行われる次戦オーストリアGPは1週間後の7月2日のフリー走行1で幕を開ける。