角田裕毅「最も過酷なレースだった」灼熱の中、入賞を懸けた王者アロンソとの絶え間ないバトル
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アルファタウリの角田裕毅は入賞圏外13番手からスタートするも、フェルナンド・アロンソやマクラーレン勢との絶え間ないバトルを繰り広げ、F1第6戦スペインGPで今季3回目となるポイントを持ち帰った。
ライバルが軒並みアップグレードを投じる中、アルファタウリには性能強化のための新たなパーツがなかった。
ピエール・ガスリー共々角田裕毅は週末を通してクルマに苦戦し続けていたが、忍耐強く堅実にレースを戦い10位でフィニッシュ。ドライバーズランキングでもダニエル・リカルド(マクラーレン)を抜いて11位に浮上した。
テクニカル・ディレクターを務めるジョディ・エギントンは角田裕毅のレースについて次のように振り返った。
「ユーキはクリーンなスタートを切って、レース序盤からマクラーレン勢やアロンソとポイントを懸けてバトルを繰り広げた」
「暑さの影響でレースは主に3ストップとなりトラックポジションが鍵を握る事になった」
「最後のピットストップに関しては、ストップのタイミングで2ストッパー勢のうちの1人であるベッテルに前を許さぬようタイミングを見計らったのだが、上手くやる事ができた」
「その後はシューマッハを追い抜き、レース序盤に先行を許してアロンソとの差を詰めていった」
「今日は厳しいレースになったが、ふたりのドライバーが懸命に戦ってくれたおかげで、何とかポイントを獲得することができた」
暑さという意味では2週間前のマイアミGPも厳しいものであったが、後方争いに終始した前戦とは異なり、今回は66周を通して特にアロンソとの間でポイントを懸けた激しい戦いが続いた。
疲れた様子でインタビューに応じた角田裕毅は「最も過酷なレースでした」と述べ、入賞が懸かっていた分だけ前戦以上に厳しかったとして、プレッシャーに晒されていたと認めた。
「超タフなレースでした。コックピットの中は本当に暑く、ポイントを懸けてのバトルが絶え間なく続く展開で、プレッシャーがありました」
「今日の結果と自身のパフォーマンスには本当に満足しています。週末を通してクルマのフィーリングが悪かったので、こうしてポイント争いに加われたことは一歩前進した事の証だと思います」
「とは言え中団の中で上位に食い込むためには、まだまだやるべき事がたくさんあると思います」
5月22日(日)にカタロニア・サーキットで行われた2022年F1第6戦スペイングランプリ決勝レースでは、2番グリッドのマックス・フェルスタッペンが逆転優勝。2位にセルジオ・ペレスが続きレッドブルが今季2度目の1-2フィニッシュを飾った。3位表彰台にはジョージ・ラッセル(メルセデス)が滑り込んだ。
モンテカルロ市街地コースを舞台とする次戦モナコGPは5月27日のフリー走行1で幕を開ける。