事故原因の槍玉に挙げられたボッタス「他に行き場はなかった」2017年F1スペインGP決勝後コメント

バルテリ・ボッタスcopyright ValtteriBottas

オープニングラップの1コーナーで多重接触事故の引き金になったメルセデスのバルテリ・ボッタスは「他に行く場所がなかった」と自らを擁護する。

14日(日)に行われた第5戦F1スペインGP決勝のスタート直後の1コーナーで、イン側にいたボッタスの左フロントとキミ・ライコネンの右リアが接触、挙動が乱れたライコネンはアウト側にいたフェルスタッペンに衝突した。サスペンションを破損したフェルスタッペンとライコネンは僅か1周でのリタイヤを強いられた。

ライコネンは「僕とマックスに出来ることは何もなかったし、後ろからぶつけられたんじゃ避けようがないさ。バルテリに十分なスペースがあったのは明らかだからね」とコメント、フェルスタッペンは「もしバルテリがキミに接触しなかったら、僕ら全員にコーナーを抜けるための十分なスペースがあったはずだよ」と語り、両者とも暗にボッタスの責任をほのめかしている。ただ、レーススチュワードはこの件を不問とし、いずれのドライバーにもペナルティを科さない事を決定した。

事故に巻きこまれた3人の中で唯一レースを続けることができたボッタスだが、39周目に圧倒的な信頼性を誇示してきたメルセデスエンジンが悲鳴を上げ白煙を吐いた。実戦5レース目となる使い古したパワーユニットであったため、天命を真っ当しただけとの見方が有力だ。

ボッタス:スペインGP決勝後コメント

バルデリ・ボッタス決勝: リタイヤ, 予選: 3位

「厳しい週末だったよ。フリー走行の時からトラブル続きだったのに加えて、土曜の朝は古いエンジンに交換しなきゃならなかったしね。結局今日の決勝でもエンジンに問題が発生してしまった。今の段階では何も分かってないんだ。走行距離の進んでた古いパワーユニットを使うリスクは分かってたけど、予選のためには交換せざるを得なかったんだ。リタイヤすることになってしまったけど、僕らはフェラーリより多くポイントを獲得できた」

「1コーナーはすごくタイトだったんだ。いいスタートを切ったけど、他に行き場がなくてね。接触を避けようとしたけど叶わずキミに接触しちゃったんだ。僕はルイスとは違って長く走る戦略だった。僕があの時ゆっくり走ってたのは1ストップで行くつもりだったからなんだ。戦略は良かったけど、VSCがコールされたことで、前を走ってた皆が自由にピットストップできるようになってしまった。今日は2台揃って表彰台に上がれてたはずだよ。フィニッシュできない時はいつだってがっかりするけど、気を取り直して前に進むよ」


事故の詳細については決勝レースハイライト動画が分かりやすい。決勝の順位結果・レース展開については2017年F1スペインGP《決勝》結果とダイジェストを参照されたい。

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