ペレスは「ワールドクラスだ!」と称賛するレッドブル、史上58人目の全周リードドライバーに

F1シンガポールGPでのセルジオ・ペレスの勝利を祝うマックス・フェルスタッペン、クリスチャン・ホーナー代表、ヘルムート・マルコ、エイドリアン・ニューウェイ、2022年10月2日マリーナベイ市街地コースにてCourtesy Of Red Bull Content Pool

レッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表は今季6連勝の立役者、セルジオ・ペレスを「ワールドクラス」と評してその活躍を称えた。

ペレスは2番グリッドからシンガポールGPに挑むと、スタート直後にシャルル・ルクレール(フェラーリ)を交わしてラップをリード。タイヤ摩耗、ウェットからドライへと移り変わる路面条件、幾度にも渡るセーフティーカー(SC)といったあらゆる課題に晒されながらも、一度もトップを譲らなかった。

レースを振り返ったレッドブルの指揮官は「今日のチェコはワールドクラスだった。まさに彼のベストドライブの一つと言える。終始戦い続け、様々な困難に直面しながらもトップに立ち続けてみせた」と評価した。

これまでシンガポールGPで偶数番グリッドから優勝したドライバーはなく、マリーナベイ市街地コースでレッドブルが勝利したのは2013年のセバスチャン・ベッテル以来のことだった。

また、ペレスは2011年のベッテル以来、同じ年にモナコとシンガポールの両ストリートレースを制した初めてのドライバーとなり、今季オーストラリアGPでのルクレールに続く史上58人目となる全周リードドライバーの栄誉も勝ち取った。

勝利に向けた最大の難関は、SCが導入された10周目と36周目に2度に渡り、SCから10車身以上離れてはならないとするF1スポーティング・レギュレーション第55条10項に違反したことだった。

ただ幸いにも5秒ペナルティが科されたのはそのうちの1件のみで、レース後にタイムペナルティーを受ける可能性があると知らされた後に全力で積み上げた7.595秒のマージンを以て勝利の座を自ら守り通した。

「セーフティカーの一件が障害となる可能性があったが、我々はこれまで何度、セーフティカーラップを経験してきただろうか。そこに如何ほどの前例があっただろうか」とホーナーは語る。

「我々にとって、あれは全く何でもない話だった」

「スチュワードは時間をかけたが、最終的に正しい判断を下してくれた。チェコが勝利を奪われたとすれば、信じられないほど残念だっただろう」

「これは彼にとって途方もない成果だ。我々は彼を本当に誇りに思う」

ペレスが天下一品の仕事を成し遂げた一方、マックス・フェルスタッペンは散々な週末に終わった。

「その一方で、マックスにとっては厳しい週末だった」とホーナーは続ける。

「彼は後方から攻め続けた。そしてスピンを喫してピットインを余儀なくされ、再び後方から攻めてと、最後の数周に至るまで常に戦い続けた」

「残念な結果だが、だからといってチェコの素晴らしいドライビングを損なうものではない」


6台がリタイヤを強いられた大波乱の2022年F1第17戦シンガポールGPの決勝レースを制したのはセルジオ・ペレス(レッドブル)。2位にシャルル・ルクレール、3位表彰台にカルロス・サインツとフェラーリ勢が続く結果となった。

鈴鹿サーキットを舞台とする次戦日本GPは10月7日(金)のフリー走行1で幕を開ける。

F1シンガポールGP特集

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