“ザウバー”がF1から消滅!2019年F1に「アルファロメオ・レーシング」が誕生
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スイス・ヒンヴィルに本拠地を置くザウバーは2月1日、2019年のF1世界選手権で「アルファロメオ・レーシング(Alfa Romeo Racing)」に改称する事を正式発表した。モータースポーツ界で最も長い歴史を持つブランドの一つ「ザウバー」の名が消滅する事が決まった。
実態としては現状と変わらず、チームのオーナーシップとマネジメントはザウバーであり続け、名称が「アルファロメオ・レーシング」となるだけではあるものの、ワークス化に向けた大きな一歩であるとみられる。
名門「ザウバー」25年の歴史に終止符
ザウバーは1993年にF1に参入して以降、毎年グリッドに立ち続けてきた。独大手自動車メーカーBMWとタッグを組んだ2008年には、表彰台最上部を獲得。今後の展開は未知数だが、ひとまず25年という歴史に終止符を打つ事になる。
ザウバーF1チームは昨年、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)傘下のアルファロメオをタイトルスポンサーに迎えたばかり。昨シーズンの「アルファロメオ・ザウバーF1チーム」は、次世代のホープとされるシャルル・ルクレールの活躍もあって、目覚ましいステップアップを果たした。
「アルファロメオを冠スポンサーに迎えた昨年、我々は商業的にも技術的にも大きな前進を果たした。それは結果として現れている」とフレデリック・バスール代表。「この活躍によってチームのモチベーションは更に高まり、良い流れが生まれている」
「我々はこれからも、レース・テクノロジー・デザインへの情熱を持ち続け、あらゆる領域で成長していきたいと考えている」
FCAグループとの関係を更に強化
今年ザウバーはラインナップを一新し、同じFCA傘下のフェラーリから2007年のF1王者キミ・ライコネンを迎え入れると共に、フェラーリ育成ジュニアのアントニオ・ジョビナッツィを起用。FCAグループの関係性をより緊密なものにしている。
「アルファロメオ・レーシングは、F1の伝統的なブランドだ」とFCAグループのマイケル・マンリーCEO。アルファロメオがコンストラクターとしてF1参戦するのは34年ぶりの事となる。
「アルファロメオの卓越した技術力とイタリアのパナッシュの伝統をモータースポーツの頂点に復帰させるためにザウバーと手を取り合うことにした。実に誇らしく思う。我々のピットウォールにはキミ・ライコネンとアントニオ・ジョヴィナッツィという素晴らしいドライバーがいるだけでなく、アルファロメオとザウバーの高い技術と専門知識があるわけだ。我々は”競争するため”にF1にいる」
アルファロメオは、初めてF1世界選手権が開催された1950年と翌51年に、ジュゼッペ・ファリーナとファン・マヌエル・ファンジオの二人のF1ワールドチャンピオンを輩出。シルバーストンで行われた初めてのレースでは歴史的な1-2-3を獲得し、F1創世記を担った。その後、1961年から79年まで幾つかのチームのエンジンサプライヤーを務めた後、1979年から85年までワークスチームとして活動していた。