Q3進出1台の”厳しい”結果に終わったホンダ勢、オーバーテイク豊富な決勝を期待するレッドブル
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9月25日のF1ロシアGP公式予選はホンダエンジン勢にとって厳しい結果に終わった。ウェットからドライへと変化する難コンディションに上手く適応できず、最上位はセルジオ・ペレスの9番手に留まった。
ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターはこの日の結果を「少々厳しい」と評した。
「路面が徐々に乾いていく中、路面は滑りやすく、また状況を的確に見極めてドライタイヤへの切り換えのタイミングを判断しなければならないなど、ドライバーとチーム双方にとって難しいセッションでした」
トップ3にクルマを並べたランド・ノリス(マクラーレン)、カルロス・サインツ(フェラーリ)、ジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)は素早い判断で早めにスリックタイヤに履き替え、いずれも2周以上の計測ラップを走ったが、ペレスは1周しか計測ラップをこなす事が出来ず下位に沈んだ。
レッドブル・ホンダのクリスチャン・ホーナー代表は、タイヤを適切に温められなかった事がこの結果を招いたと説明した。
「9番手スタートとなりチェコ(ペレス)はガッカリしている事だろう。Q3のスリックでのウォームアップラップで僅かなミスがあり、タイヤへの熱入れに手こずり、結果としてこれ以上ポジションを上げらず、グリッドは今週末を前に誰も予想だにしていなかった結果となった」
なお、エンジン交換ペナルティで最後尾スタートが確定している僚友マックス・フェルスタッペンはインスタレーションラップを走ったのみでガレージへと戻り、ノータイム20番手でクルマを降りた。
タイム計測を行わなかった理由についてクリスチャン・ホーナーは「マックスがグリッド後方からスタートする事は事前に分かっていたし、今日の予選コンディションはトリッキーであっため、リスクに見合う報酬が得られる状況ではなかった。つまり明日に向けての準備こそが何よりも重要だったというわけだ」と説明した。
アルファタウリ・ホンダ勢はピエール・ガスリーが12番手、角田裕毅が13番手とダブルQ2敗退を喫した。チームに2セット目のタイヤの使用を提案したものの断られた事がノックアウトに繋がったと考えているガスリーは、フィニッシュラインを通過した後、ヘイローを叩き続けて不満と怒りを爆発させていた。
アルファタウリ、レッドブル双方にとって厳しいグリッドである事は疑いないが、ポイントが得られるのは予選ではなく決勝だ。
クリスチャン・ホーナーは「明日はドライコンディションが予想されている。ここはオーバーテイクが可能なコースだから、多くの追い抜きがある非常に興味深いレースになるかもしれない」と期待感を示している。
2021年 F1ロシアグランプリ決勝レースは、日本時間9月26日(日)21時にスタート。1周5872mのソチ・オートドロームを53周する事でチャンピオンシップを争う。