ホンダF1、レッドブルとのエンジン供給交渉に手応え「お互いに満足」2019年からの2年契約が濃厚
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F1第4戦アゼルバイジャンGPの開催に合わせ、レッドブルとのエンジン供給に関する会談に挑んだホンダF1の山本雅史モータースポーツ部長は、交渉は前向きな形で進みお互いに満足のいく話し合いが出来た、と述べ、2019年以降の提携に向けて順調なスタートを切った事を明らかにした。
会合は予選の行われた4月28日土曜日にレッドブル側から要請で行われ、レーシングアドバイザーのヘルムート・マルコと山本が出席。建設的な話し合いの場が設けられた。
「今回が最初の会合でしたので、お互いに何を求めているか等の条件面の確認を行いました」と山本。会談の成果について山本は、F1公式サイトに対して次のように説明した。「話し合いは前向きなものとなりました。お互いに満足のいくものであったと考えています。レッドブルとホンダの間には良い関係が築かれていますが、公式に話し合いをしたのは今回が初めてです。将来的な提携に関してのスタート地点にたったということです」
FIA国際自動車連盟のスポーティング・レギュレーションは、各エンジンサプライヤーは来シーズンの供給先について前年の5月15日までにFIAに対して通知する事と定めており、期日までに残された時間はあまり多くはない。山本によれば契約が成立した場合、供給は2019年と2020年の2年間に渡る契約となる可能性が高いという。現行のエンジン規約は2020年まで有効とされており、21年以降のレギュレーションについては現在策定が進められている。
「次のステップに向けてレッドブル側からフィードバックを貰う事になりますが、その前に、私は当社の役員との話し合いを持ちたいと考えています。我々がF1に復帰した際には、1チームのみに固執してエンジンを供給するプランは持っておらず、あくまでの複数のチームと共に仕事を行う計画でした。ホンダの取締役会のメンバーは今回の議論を承知していますし、レッドブルとの関係に心からの敬意を持っています」
現在レッドブルに対してパワーユニットを供給するルノーと同チームとの関係は、ルノーワークスチームとのパフォーマンス差が縮小しつつある事もあり緊張感が高まってきている。奇しくも会談の翌日に行われたアゼルバイジャンGP決勝レースでは、ルノーのカルロス・サインツがコース上でレッドブルの2台をオーバーテイクする等、躍進を印象づけた。
一方、マクラーレンの呪縛から解き放たれたホンダは、レッドブルの弟チームであるトロ・ロッソとタッグを組み、第3戦バーレーンGPで4位入賞の快挙を果たすなど、大きな改善を示しつつある。