トロロッソ「ホンダPUの抜群の信頼性のお陰で”ずば抜けた成果”を挙げられた」第一回 F1バルセロナテスト4日目

トロ・ロッソのジェームス・キーCourtesy Of Red Bull Content Pool

スクーデリア・トロロッソの技術部門を率いるジェームス・キーは、ホンダと共に挑んだ最初のF1公式テストを「ずば抜けた成果」と評し、その理由としてホンダの最新版パワーユニットの信頼性の高さを挙げた。

テスト最終日の3月1日、悪天候のために僅か2周の走行に留まった3日目の鬱憤を晴らすかのように、ピエール・ガスリーは個人最多となる147周を走破、最高の形で締め括った。

今季より新たにタッグを組んだトロ・ロッソとホンダは、最新版パワーユニット「RA618H」を搭載した「STR13」をバルセロナテストに持ち込んだ。初日に93周、2日目に42周、3日目に2周を計上、そして最終日の3月1日には147周を走破した。

4日間で走った距離はブレンドン・ハートレーが95周、ピエール・ガスリーが229周の計324周、距離にして1508kmにも達した。雪と豪雨と寒さの影響で走行機会が限られた事を考えれば、これ以上ない成果と言える。キーはテスト初日、周回数を稼ぐことが何よりも重要であるとの認識を示していた。

シャシー側に幾つかマイナートラブルがあったものの、エンジン側はゼロ。長年F1にいるキー曰く「冬季テストでこんな状況を経験したのはこれまで一度もない」という。

ノートラブルの冬季テストは初めての経験

ジェームス・キーテクニカル・ディレクター

今日は幾らか普通に走る事が出来てよかったよ。始まった時はウェットで、ドライになるまでの午前中の時間は恐ろしく長く感じたけど、お昼明けには急速に乾いてくれた。まあそのお陰で、ピエールは午前中にウェットでの走行を経験でき、インターミディエイトタイヤの挙動やセットアップについて学ぶことができた。

今日もまたマシンに対して幾つかのアイデアを試してみたんだけど、上手く行ったよ。ピエールはウェットでのマシンに満足しているようだったしね。来週のテストに向けての知見を得るために、午後は基本的なセットアップ・パラメーターを試し確認する計画だった。

そのプランを実施した事で、来週マシンを更に突き詰めていくための方向性について有益な学びを得ることが出来た。幾つかロングランを走れたことで、少し真っ当な路面コンディションでの走行経験が得られたし、今年の車に対する最初の知見、ロングランの際のタイヤについて学ぶことができた。その点で良い一日になったと思う。

次のテストでは何点か新しい開発パーツを持ち込んで、マシンパフォーマンスの細かなところに踏み込んでいくつもりだ。計画していたマイレージプランは大凡達成できたし、今週は価値のある一週間になった。ホンダにとっても最高のテストになったんじゃないかと思う。彼らは、周到に準備を進めてきた完全に新しいエンジンを持ち込んだし、我々も同様だ。

パワーユニットに一切問題なくテストを終えられたのは最高の結果だし、冬季テストでこんな状況を経験したのはこれまで一度もない。今日147周を走れた事は、ホンダのパワーユニット史における記録だと思う。たった3日間のテストを有益に過ごせた事は、ずば抜けた成果だよ。

F1プレシーズンテスト4日目順位結果

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