フェルスタッペン、2連勝に向け気合・手応え十分「ポール争いが可能と分かった今は心持ちが違う」
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有望な結果を得たイモラ・サーキットでのエミリア・ロマーニャGPを経て、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは第3戦ポルトガルGPに向け、これまで以上に優勝争いへの自信と手応えを感じているようだ。
イモラでの前戦でフェルスタッペンは、2連続ポールポジションのポテンシャルを秘めながらもミスによって3番グリッドに終わったが、レースでは絶好の蹴り出しを決めてターン1でトップに浮上。赤旗からのリスタートの際に1度際どい瞬間があったものの、それを除けば完勝と呼ぶに相応しい走りを見せた。
初戦ではチームとしての総合力を武器に戦いを仕掛けてきたメルセデス相手に優勝を「逃す」格好となっただけに、イモラでの優勝についてフェルスタッペンは「バーレーンでの学びを活かした勝利で格別だった」と満足感を示した。ただその一方で、シーズンの終わりはまだ遠いとして「集中力を切らさず今後もプッシュし続けなければならない」と気の緩みはない。
フロア形状の変更を含む今季の空力ルール改定によって各車はダウンフォースを失っているが、フェルスタッペンは「ライバルと比較して損失は少ない」としてファクトリーの努力を褒め称え、シーズンのスタートとしては「僕がチームに加わって以来最高の形」と強調する。
確かにメルセデスはリアの不安定さを幾らか解消し競争力を改善させてきているものの、イモラでの昨年比パフォーマンスで見れば全チームの中で断トツにスピードを失っており、プレシーズンテストから続くRB16Bの優位性にこれまでのところ陰りは見受けられない。
それだけに、アルガルベ・サーキットでの第3戦に向けてのフェルスタッペンは非常に前向きだ。
「勝利のチャンスがある事を強く実感してはいたけど、ポールポジションを懸けて戦える事が分かった今は心持ちが違う」とフェルスタッペンは語る。
「過去数年に渡って僕らは多くの事を学んできたし、これからの展開が本当に楽しみだ。 簡単な事じゃないけど、シーズンを戦い抜くために全力を尽くしたい」
昨年のポルトガルでは、ソフトタイヤでのスタートがライバルにアドバンテージを与える結果となり、特に第1スティントは接触もあった事で厳しい戦いを強いられたが、その後は危なげなく自身のペースをコントロールして3位表彰台に上がり、ホンダに11戦連続となるポディウム登壇をもたらした。それだけに2連勝への期待は膨らむ。
フェルスタッペンは「昨年は表彰台に上ったし、今年のマシンは昨季型より改善していると思っているから、クルマから最大限の力を引き出してポルトガルでの週末を楽しみたい」と付け加えた。
フェルスタッペンは2戦を終えて計43ポイントを獲得し、ドライバーズランキング首位のルイス・ハミルトン(メルセデス)に1点差の2位に付けている。
ポルトガルGPの舞台となるのは1周4684m、全15コーナーを有するアルガルベ・サーキットだ。大部分は流れるようなリズムが要求される高速セクションで、ダウンヒルでの難しいブレーキングが要求されるコーナーや、高低差が生み出すブラインド、脱出するのが難しい高速バンクなどがドライバーの腕を試す。
ドライコンディションとなった昨年のグランプリでは、ハミルトンが見事なタイヤマネジメントでポール・トゥ・ウインを飾り、2位にバルテリ・ボッタス、3位にフェルスタッペンが続く結果となった。
F1ポルトガルGPは、日本時間4月30日(金)19時30分からのフリー走行1で幕を開ける。