F1ポルトガルGP:予測不能なアルガルベ、最速のタイヤストラテジーは1ストップ?それとも…

2020年F1ポルトガルGPポールポジションアワードcopyright Pirelli & C. S.p.A.

タイヤの予測不可能性が際立つアルガルベ・サーキットを舞台として、F1第12戦ポルトガルGPの決勝レースが日本時間10月25日(日)22時10分にブラックアウトを迎える。66周のレースを制するのは誰なのか? ドライバー毎の残存タイヤセット数と、ピレリが考える最速のタイヤストラテジーをまとめる。

公式タイヤサプライヤーのピレリは今回、タイヤへの要求が厳しいとの予想のもと、最も硬いレンジのC1(ハード/白)、C2(ミディアム/黄)、C3(ソフト/赤)のラインナップを持ち込んだ。決勝がドライコンディションで行われる場合、最低2種類の異なる硬さのコンパウンドを使用する義務があるが、日曜のポルティマオは雨の予報も出ている。

決勝に向けての各ドライバーの手持ちタイヤは以下の通り。今回はチーム毎にバラツキがある。

ピレリが考えるポルトガルGPにおける理論上最速のストラテジーは1ストッパーだ。

ただし今回は初開催のコースであり、また、ブラインドテストと2度の赤旗のために初日2回目のプラクティスの大部分が損なわれたため、摩耗やデグラデーションの度合いに関するデータもなく風の影響も大きい事から予想の精度は高くないだろう。

ピレリはミディアムタイヤでスタートして32周を走った後、ハードタイヤに履き替えて残りの34周を走り切る1ストップ戦略が理想的と考えている。逆のパターンとして、ハード(34周)ミディアム(32周)と繋ぐ事も可能だと言う。

次善策も1ストッパーで、こちらはソフト(18周)ハード(48周)と繋ぐ。計算上では2ストッパーは遅いとの事だが、気温が低くなりグレイニングが懸念されるコンディションとなる場合は選択の余地があるという。この場合はソフト(14周)ミディアム(26周)ミディアム(26周)とスティントを繋ぐのがベストだという。

Q3進出組の内、最前列に並ぶメルセデスのルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタス、そして4番手のシャルル・ルクレール(フェラーリ)の3台は中古のミディアムを履いてグリッドに付く事になる。これに挟まれる2列目3番手のマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)はソフトであり、スタートと第1スティントの行方が興味深いところだ。

ピレリのレース部門を統括するマリオ・イゾラは「ここはあまり知られていないサーキットであり、ロングランに関するデータも不足しているため、コンパウンド間のパフォーマンスギャップや摩耗、デグラデーションレベルを明確に把握できておらず、最適なレース戦略を占うのは困難だ」と述べ、日曜のレースでは何が起きても不思議はないとの考えを示した。

2020年F1ポルトガル・グランプリの決勝は、日本時間10月25日(日)22時10分にスタート。1周4,684mのアルガルベ・サーキットを66周する事でチャンピオンシップを争う。

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