ピエール・ガスリー、ペレス契約延長を受けレッドブル陣営離脱の可能性除外せず

バクー市街地コースのパドックを歩くアルファタウリのピエール・ガスリー、2022年6月9日F1アゼルバイジャンGPCourtesy Of Red Bull Content Pool

スクーデリア・アルファタウリのピエール・ガスリーは現行契約が満了を迎える2023年末を以て、キャリアの大半を過ごしてきたレッドブル・ファミリーを離れる可能性を除外していない。

シニアチームのレッドブルは第8戦アゼルバイジャンGPを前にセルジオ・ペレスとの2年の契約延長を発表した。マックス・フェルスタッペンは2028年までの契約を有しており、少なくとも2025年までレッドブルのシートに空きが出ることはない。

かねてよりレッドブルへの再昇格への希望を公言していたガスリーにとって、このニュースに歓迎できる余地は一切ないが、さりとてチームの決断を批判しているわけではなく、ペレスを残留させたのは適切だと考えている。

RaceFansによるとガスリーはバクー市街地コースでのグランプリ開幕を前に「驚いちゃいないよ。僕は客観的な人間だし、ペレスは彼らがセカンドドライバーに求めるすべての条件を満たしているからね」と語った。

「彼は今シーズン、本当に素晴らしいパフォーマンスを発揮している。速いし、経済的なバックアップもあるし、経験も豊富で、チームにも合っている。だから、僕にとっては全然サプライズというわけじゃなかった」

チームの人事権を掌握するレッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコはペレスとの契約延長を受け、2023年のアルファタウリに関しては角田裕毅とガスリーのラインナップを継続する意向を示しているものの、ガスリーとの契約が切れる2024年以降については話し合いが必要だとも認めている。

「この契約が僕のキャリアと野望に影響するのは明らかだよ」

「だからヘルムートと一緒に、僕ら全員にとって何がベストなのか、そこからどう進んでいくのかを話し合っているところなんだ」

ガスリーは「2023年より先の事に関しては何も決まっていないから、あらゆる選択肢を検討するよ」と述べ、レッドブル陣営離脱の可能性を除外しなかった。

ガスリーはまた、レッドブルの支援を受け今季ウィリアムズでF1復帰を果たしたアレックス・アルボンのような形での離脱もあり得ると認めたが、現行契約が切れるまではファエンツァのチームで全力を尽くすと誓った。

「最優先事項はアルファタウリで活躍すること、そしてヘルムートと一緒に僕ら全員にとって何がベストなのかを話し合うことだ」

「もう10年ほどの付き合いになるし、彼らは子供の頃から僕の事を知っているわけで、実際、ヘルムートとは本当に良い関係を築けているし、この問題は全員にとって良い落とし所を見つけるものだと思ってる」

ダニエル・リカルドの将来が疑問視される中、ガスリーは2024年からランド・ノリスのチームメイトとしてマクラーレン入りする可能性が取り沙汰されているが、2023年末で契約が失効するのはリカルドだけではない。

メルセデスはルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセルが、ハースはケビン・マグヌッセンが2023年末で契約が切れる。またウィリアムズは2つ、アストンマーチンは1つ、アルピーヌも1つの席が未定となっている。

将来的にF1ワールドチャンピオンを目指す上で、28歳の誕生日を迎える2024年もジュニアチームの位置づけ足るアルファタウリに留まる事がガスリーの今後のキャリア形成にとってプラスとなるかどうかは不透明だが、低迷するリカルドの先例もあるだけに悩ましいところだ。

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