ランド・ノリス、救急車の中でラッセルを応援? 決勝に向け事故の穴埋め誓うも…忍び寄るピットスタート

雨のスパ・フランコルシャンでマクラーレンMCL35Mをドライブするランド・ノリス、2021年8月28日F1ベルギーGPにてCourtesy Of McLaren

メディカルセンターでの検査を経て地元病院に搬送される間、ランド・ノリス(マクラーレン)はジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)に声援を送っていたという。

雨のオー・ルージュで高速クラッシュを喫したノリスはポールを争う事なく予選Q3を去り、痛めた左肘のX線検査のために近くの病院に搬送された。

残された9名による頂上決戦では最終的にマックス・フェルスタッペンが通算9度目のポールポジションを獲得する結果となったものの、ラッセルは一時、暫定ポールにつけるメガラップを走行。結果としてルイス・ハミルトンを抑える最前列2番グリッドを手にした。

ノリスはジュニア時代から良く知るラッセルの予選での活躍について「ジョージの事を思うと凄く嬉しい。移送途中の救急車の中で予選を見ていてね。ポールポジションを狙うジョージを応援してたんだ」と説明した。

Q1とQ2でフェルスタッペンやメルセデス勢を抑えてタイムシートのトップに立ち続けていただけに、クラッシュさえなければノリスがポールシッターとなっていた可能性は十分にあるが、残念ながら思うように事は運ばなかった。

ノリスは事故の程度について「衝撃はかなり大きく、体が揺さぶられたように思う」とした上で、クラッシュへの至った流れを次のように説明した。

「コンディションに適さないレベルでプッシュし過ぎてしまった事に加えて、オー・ルージュの真ん中でアクアプレーニングに見舞われた事が原因だったんだと思う」

更に、今年の夏前に発生した大規模洪水によるものと見られるオー・ルージュの”底”のバンプにも言及したが「結局は僕のミスで、僕が悪かったんだ」と述べ、自身に非があると強調した。

マクラーレンのアンドレアス・ザイドル代表によると、レントゲン検査の結果、身体上の問題は特に確認されず、例え痛みが残るにしても問題なく日曜のレースに出走できるとの事で、ノリスは決勝での巻き返しに燃えている。

「もちろん悔しいし、腹立たしい。明日はその埋め合わせをしたいと思ってる」

ただ問題はクルマの損傷具合だ。現時点ではどの程度の修復が必要かは分かっておらず評価中だとした上でザイドルは「確認作業の結果次第でグリッドからスタートできるのか、ピットレーンからレースをするのかが決まる」と説明した。

仮にギアボックス交換となれば5グリッドのペナルティで事なきを得るが、シャシーが損傷していればピットレーンスタートとなってしまう。

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