フェルスタッペン、攻めの姿勢が仇に?それとも…プラクティス全制覇を経て3番手に留まったF1メキシコGP予選

予選後のパルクフェルメでフェラーリSF-23を観察するマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2023年10月28日(土) F1メキシコGP(エルマノス・ロドリゲス・サーキット)Courtesy Of Red Bull Content Pool

週末の全てのプラクティスでタイムシートのトップに立ちながらもマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、肝心の予選で最速を刻めず、直前のFP3でトップ12圏外に沈んでいたフェラーリ勢に最前列を許した。

Q1は2番手、Q2はトップタイムと、予選最終ラウンドに至るまでの流れは良かったが、ポールポジションを争うQ3では0.097秒という僅かの差とは言え、シャルル・ルクレールに及ばなかった。

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予選トップ3会見でのマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2023年10月28日(土) F1メキシコGP(エルマノス・ロドリゲス・サーキット)

奮わなかった理由についてフェルスタッペンは、フェラーリが突如として競争力を発揮したからというよりは、予選全体を通して理想としていたほど改善していけなかった事が問題で、結局は自分たちの至らなさが結果に繋がったと考えているようだ。

エルマノス・ロドリゲス・サーキットはグリップが低く、僅かでもプッシュしすぎるとタイヤがオーバーヒートして横滑りが酷くなるとして、ここでの予選で「パーフェクトラップを出すのは途方もなく難しい」とフェルスタッペンは語った。

フェルスタッペンはセクター1の時点からフェラーリの2台に遅れを取っていたが、続くセクター2で全体ベストを記録してギャップを縮めた。

ただ、セクター3に関しては6番手とメルセデス勢より遅かった。プラクティスにおいても決して速さを見せていたセクションではないが、最速を刻んだダニエル・リカルド(アルファタウリ)からはコンマ1秒遅れと、ロスは増加した。

つまり、ラップの序盤にプッシュし過ぎて最終セクターまでにタイヤがオーバーヒートした可能性が考えられるが、フェルスタッペンは「ミドルセクターの段階で既に滑りまくっていて、本当に酷い状態だったんだ。だから遅れを取り戻そうとしたんだけどね」と振り返る。

「最初のセクターの段階から理想的じゃなかったんだ。たぶんね。ちょっとは取り戻せたけど十分じゃなかった。感覚的にってことだけど」

「ここでは少しでもスライドしてしまうと、まとめ上げる事ができない。それがあるかないかで簡単にコンマ2、3秒前後しちゃうし、接戦の場合はそれが結果に影響を与える。予選で起きたのはそういうことなんだと思う」

予選は満足いく結果とはならなかったが、レースペースに対する自信は高い。特にハードタイヤが2セットあるため、それがアドバンテージになる可能性があるとフェルスタッペンは主張した。

チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは「良いレースカーがある」と述べ、ロングランペースに自信を示し、「1周目にトラブルを避ける事ができれば上手くやれるはずだ」と語った。

「このコースはターン1に向けて長い下り坂になっているため、フロントからスタートするのはあまり好ましくない。フェラーリが何らかの隊列を組んで走るかどうか興味深いところだが、コース幅はかなり広いし、本当にエキサイティングなレースになるだろう」


2023年F1メキシコGP予選ではシャルル・ルクレールが2戦連続のポールポジションを獲得し、2番手にカルロス・サインツが続いた事でフェラーリがフロントロウを独占する結果となった。

決勝レースは日本時間10月29日(日)29時にフォーメーションラップが開始され、1周4304mのエルマノス・ロドリゲス・サーキットを71周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

F1メキシコGP特集

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