メルセデスF1、油圧トラブルに加え謎のペースダウンで深夜調査…重要会合を招集
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2023年F1プレシーズンテストの2日目はメルセデスにとって、油圧系トラブルにより走行時間を大幅に失っただけでなく、原因不明のペースダウンに見舞われた「混乱」の1日となった。
テスト初日の「W14」は先代機に見られたようなバウンシングもなく、新車についてエンジニアリング・ディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンは「遥かに平穏で、より安定したプラットフォーム」と形容し、その信頼性は「申し分ない」ものだと評した。
だが、2日目午後の終盤に向け、ジョージ・ラッセル駆る「W14」はハイドロ系の問題に見舞われストップ。残り1時間半という状況の中、再びコースに出る事は叶わず、貴重な走行時間を失った。
ラッセルは「走行に支障をきたしたのは残念だ。予定していたプログラムをやり終える事ができなかった」と肩を落としたが、問題はこれに留まらなかった。
午前を担当したルイス・ハミルトンは72周を走り込んだものの、初日のようにリアが不安定な傾向が見受けられた。特に縁石を乗り越えた際に顕著で、コーナーからの脱出の際にリアを滑らせる場面が目についた。
ハミルトンは「難しいセッションだった。バーレーンでよく見られるように、気温の高さからタイヤがオーバーヒートして大変だった」と説明した。
メルセデスは特にだが、テスト中に1ラップペースを追求しない傾向があるため、この日の最上位がラッセルの13番手であった事に特に驚きはないが、ショブリンによると適切なマシンバランスが見いだせず「パフォーマンス低下」に苦しんでいたという。
ショブリンは「力強い1日ではなかった」と認めた上で、「信頼性の問題でコース上で止まってしまったことは褒められたものではなく、加えて変化するコンディションにおいてクルマのバランスを取るのに苦労した」と説明した。
「昨日はかなり順調だったのに、どうして今日、こういう課題を抱える事になったのかを探るために調査を進めている。この作業は夜まで続けられる。明日の朝には間違いなく、幾らかの答えが得られるだろう」
「パフォーマンスが低下した理由を突き止め、走行時間が失われた事によるダメージを抑えられるかどうかという点で、明日は興味深い1日になるだろう」
何を議題・目的としたものはかは不明だが、独「Auto Motor und Sport」のジャーナリスト、アンドレアス・ハウプトによると、チーム代表のトト・ウォルフはテスト2日目を終えて、2人のドライバー、そして何名かのエンジニアを招集して”重要な会合”を開いたという。
#F1: bigger meeting at Mercedes with Wolff, the drivers, some engineers after day 2, which was not according to plan.#AMuS, #F1Testing pic.twitter.com/2pnAHp2MQQ
— Andreas Haupt (@andihaupt1) February 24, 2023
厳しい1日となった事は確かだが、前向きな材料もある。
ラッセルは「一日を通してデータから幾つかの前向きで興味深いものを見つけた。今夜はこれを分析してラップタイムを見つけ出していくつもりだ」と語る。
「それに、まだW14の全てが解き放たれたわけじゃないし、チームの誰もがそのために懸命に努力を重ねているし、明日のテスト最終日を最大限に活かそうと頑張っている」
テスト最終3日目の25日(土)も午前と午後の2回に分けてセッションが行われる。テストの模様はDAZNとフジテレビNEXTが完全ライブ配信・生中継する。