動画:F1技術投入のメルセデス「AMG ONE」ニュル市販車史上最速を記録、DRSとデプロイメントを駆使

新型ハイパーカー「Mercedes-AMG ONE」でニュルブルクリンク北コース「ノルドシュライフェ」の市販車最速ラップを刻んだマロ・エンゲル、2022年10月28日Courtesy Of Daimler AG

F1ハイブリッド技術が投じられた新型ハイパーカー「Mercedes-AMG ONE」が2022年10月28日、全長20.832kmを誇るニュルブルクリンクの北コースで6分35秒183の市販車歴代最速ラップレコードを樹立した。

ニュルブルクリンク24時間のウィナーでDTMドライバーのマロ・エンゲルがステアリングを握った。この記録はノルドシュライフェ公式ルールに則り、T13区間のスタート/フィニッシュラインで計測された。

なおエンゲルはメルセデスAMG GT ブラックシリーズを駆り、2020年にも当時の歴代ファステストとなる6分43秒616をマークしている。

これまでの市販車およびスーパースポーツカー最速記録は700馬力のスーパーカー、ポルシェ911 GT2 RSが昨年記録した6分43秒3だった。メルセデスAMG ONEはこれを8秒上回るタイムを残した。

驚くべきことにエンゲルによると、この日の路面は「理想的」とは言えないコンディションだったという。高速コーナーの「ケッセルヒェン」など、コース一部はライン上にダンプが残っている状態だった。

それでも1.6リッターV6ターボと4つの電気モーターを動力とする1,063馬力のハイパーカーは、空力最大化、フロント37mm、リア30mmの車高ダウンを含む「レース・プラス」モードと共に、”緑の地獄”の異名を持つ世界屈指の難コースで新たな境地を切り開いた。

Courtesy Of Daimler AG

Mercedes-AMG ONEを整備するメカニック、2022年10月28日ニュルブルクリンク北コース「ノルドシュライフェ」にて

走行を終えたエンゲルは「本当に忘れられない経験になった」と述べ、「このコースコンディションでこんなラップタイムを刻めるとは思ってもみなかった」と続けた。

「肝心な部分がまだ完全にドライではなく、路面コンディションはトリッキーだった」

「ルイス・ハミルトンやジョージ・ラッセルがF1の週末に行うのと同じ様に、僕もハイブリッドの電気エネルギーを可能な限りベストな形でデプロイしなければならなかった」

「全長がこれほどまでに長いとそれは簡単な話じゃないし、それに加えてDRSを上手く使う必要もあった。まさにF1のフィーリングだ」

Courtesy Of Daimler AG

ニュルブルクリンク北コース「ノルドシュライフェ」を走行する新型ハイパーカー「Mercedes-AMG ONE」

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