ルイス・ハミルトン、FIA授賞式の欠席で660万円の罰金…恵まれない環境の若者支援に
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昨年末のFIA授賞式を欠席した事で5万ユーロ、日本円にして約660万円の罰金が科されたルイス・ハミルトン(メルセデス)は、それを恵まれない環境にある学生たちの支援に充てると明かした。
F1スポーティング・レギュレーション第6条6項は年間ランキングの上位3名に対してシーズン後の授賞式への出席を義務付けているものの、ハミルトンはアブダビ最終ラップでの敗北を経て、チーム代表のトト・ウォルフ共々、このイベントの出席を拒否した。
ハミルトンは開幕バーレーンGPのフリー走行1を前に「何らかの罰金が科されると思う」と認めたうえで「モータースポーツのエンジニアを目指す恵まれない環境にある若者たちのために使われるよう」FIAやモハメド・ベン・スレイエム新会長と話し合った事を明かした。
FIAは開幕バーレーンGPの初日、ハミルトンが木曜日にベン・スレイエム会長と会い、多様性と包摂性について話し合ったとの次の声明を発表した。
「恵まれない立場にある学生がモータースポーツの教育資格を得るための支援金として5万ユーロを寄付するというハミルトンの決断をFIA会長は全面的に支持した」
FIAはまた、授賞式を欠席した事情についても話し合ったとして上で「FIA会長はハミルトンに対し、特にモータースポーツにおける彼の地位に鑑みて、スポーツマンシップの義務を思い起こさせた」と付け加えた。
7度のワールドチャンピオンはモータースポーツへの間口を広げるべく、2020年にハミルトン・コミッションを設立。モータースポーツ業界ではマイノリティに属する人々の割合が少ないとの報告をまとめ、昨年はそうした人々に対するSTEM教育(科学、技術、工学、数学)の支援のために慈善団体「イグナイト」を立ち上げた。