「待ち望んだ優勝…言葉にならない」と中嶋一貴 / ルマン24時間 TOYOTAドライバー6名のコメントと最速ラップ
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24時間に及ぶ熱戦を念願の初勝利で終えたTOYOTA GAZOO Racingのドライバー達がコメントを発表。1995年の関谷正徳、2004年の荒聖治に続き、日本人として3人目のルマンウィナーとなった中嶋一貴は「待ち望んだ優勝…言葉にならない」と喜びを語った。
20回目の挑戦への旅路を振り返った村田久武チーム代表は「心から感謝したい」と述べ、これまで開発に携わりレースに尽力した全ての関係者に感謝の意を表した。「このチーム全員でル・マン優勝を遂げたことをとても誇らしく思います。ようやくトヨタにとって悲願だったル・マン24時間を制覇することが出来ました」
「これまでの関係者の厳しい努力の積み重ねと決して諦めない強い思いに心から感謝をしたいと思います。これまで経験して来た厳しく辛い結果を乗り越えてやっと掴んだ今日の表彰台の真ん中は本当に素晴らしい瞬間でした」
6名のトヨタドライバーのコメントと、各々がレース中に記録したファステストラップを以下に紹介する。
総合優勝 Toyota Gazoo Racing 8号車 / 388周
セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、フェルナンド・アロンソ組。平均速度248.2km/h。
中嶋一貴 / 3分18秒877
ついに長い間待ち望んでいた優勝を手にすることが出来、言葉にならないほど嬉しいです。最高のチームメートと共に戦ったTS050 HYBRIDは、全くトラブルもなく素晴らしい性能を発揮してくれました。トヨタ自動車が1985年の参戦以来、待ち望んでいたル・マン優勝を勝ち取ることが出来たのは、これまで携わった多くの方々の努力の結晶であり、とても誇りに思います。
セバスチャン・ブエミ / 3分17秒658
今日の優勝は自分のレース人生の中で最高の勝利になったよ。レースの終盤の数周は2016年の悪夢を思い出してしまい、ゴールする瞬間までは半信半疑だった。でもチェッカーを受けた瞬間に、チーム全員の努力が実り、とんでもない事を成し遂げたんだって実感が湧いてきたんだ。クルー全員と共に喜びを分かち合いたい。
フェルナンド・アロンソ / 3分18秒695
世界3大レースと言われるル・マン24時間で、優勝という最高の結果が得られて本当に幸せだよ。厳しい場面の連続が絶え間なく続くル・マンでは、集中力を保ちつつ、やるべき事を確実に実行することが求めらる。今日のレースも23時間が過ぎた時点でトヨタの2台が1分以内というタフな状況だったけど、チームとして1-2フィニッシュという最高の結果が得られて本当に満足している。
総合2位 Toyota Gazoo Racing 7号車 / 386周
© Toyota Motorsport GmbH
マイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス組。平均速度247.8km/h。
小林可夢偉 / 3分19秒130
8号車のスタッフ、そしてチーム全員におめでとうと言いたいと思います。トヨタは何のトラブルの無いまま最後まで走り切れる車両を作り上げるという、素晴らしい仕事をしました。本当に素晴らしいことです。我々ももちろん勝利を望んでいましたが、8号車は本当に強かったです。このような耐久レースでは、リスクを冒すことなく車両をコントロールし、戦っていかなくてはなりません。そういう意味でも、2台が揃って無事に完走出来たのは良かったです。2位に入り、トヨタの1-2フィニッシュの一翼を担えたことにはとても満足しています。
マイク・コンウェイ / 3分18秒137
僅差のバトルが長く続き、モニターを見ながらドキドキしてたよ。僕ら全員が、余計なリスクを犯さない範囲で可能な限りバトルをした。長いレースの中で刻々と状況が変化していく中、トヨタの2台は常に素晴らしいレースカーであり、全員が全力で戦った。優勝した8号車に祝福を送りたい。彼らにとっては、素晴らしいレースウィークになったと思う。僕らは僅かに及ばなかったけど、チームにとっては最高の結果だ。
ホセ・マリア・ロペス / 3分17秒980
8号車のスタッフにおめでとうを言うよ。そして可夢偉、マイクと共に、7号車の一員であることを本当に誇りに思ってる。僕らは全力を尽くした。ドライバー6人が表彰台に上がったけど、その裏には多くのスタッフによる全力での開発があった。この勝利はトヨタにとって最大の目標であり偉業だ。僕ら2台はフェアな戦いを繰り広げた。2台揃ってトヨタにトロフィーをもたらすことが出来て最高だよ。
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