高橋国光氏、逝去…日本モータースポーツ界の伝説「ホンダのみならず全ての関係者にとっての宝」と三部社長

Published：2022/3/16 19:42 Updated：2022/3/17 06:20

日本モータースポーツ界のレジェンド、高橋国光氏（1940年東京都小金井市生まれ）が2022年3月16日(水)、亡くなった。享年82歳。

1958年に全日本モーターサイクル・クラブマンレースで二輪デビューを果たすと、1961年の西ドイツGPの250ccクラスで日本人として初めてロードレース世界選手権（世界GP）優勝を飾る歴史的快挙を飾った。

1964年には2輪から4輪に転向。1977年のF1日本グランプリではスポット参戦を果たし、9位完走という結果を残すと共に、1985～1987年にかけては全日本耐久選手権で3連覇を果たすなど、2輪・4輪合わせて計489に参戦し通算71勝を挙げた。

1992年には自身の名を冠した「チーム・クニミツ」を設立し、ドライバー兼監督として全日本ツーリングカー選手権やル・マン24時間レースに参戦。1995年には初代ホンダNSXをベースにしたマシンで、土屋圭市氏・飯田章氏とのトリオでル・マン24時間GT2クラスを制した。1999年まで第一線で活躍した。

引退後は監督として、歴代NSX-GTやHSV-010 GTで国内のGTカテゴリーレースに参戦。2018年と2020年にはSUPER GTシリーズGT500クラスでシリーズタイトルを獲得した。

日本のモータースポーツの発展に長年に渡り大きく貢献した功績が認められ、2020年には文部科学省の「スポーツ功労者顕彰」を授受した。

訃報に際し、本田技研工業株式会社の三部代表執行役社長は「高橋国光氏の訃報に接し、心よりお悔み申し上げます」と追悼の辞を述べた。

「高橋氏は、Hondaモータースポーツ活動の黎明期にライダーとしてともに世界の舞台にチャレンジして下さった方であり、四輪のレースにおいても四半世紀以上にわたりHondaのマシンで参戦し続け、数多くの勝利をともにあげてきました」

「高橋氏の存在はHondaにとってだけではなく、すべてのモータースポーツ関係者にとって宝そのものだと思います。これまでの多大な功績に対して、心より感謝申し上げます」