手厳しい…角田裕毅の後塵を拝するリカルド「維持したいと思わせるものは何もない」と元F1チームオーナー
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ダニエル・リカルド(RB)についてエディ・ジョーダンは、「自分で苦労して稼いだスポンサー資金を投じてまで維持したいと思わせるものは何もない」と述べ、このまま結果を残せない状況が続けば若手にシートを奪われるとの見方を示した。
マクラーレン離脱後初のフルシーズンに臨む34歳のオーストラリア人ドライバーは、バーレーンとサウジアラビアの開幕2戦で共にRBのチームメイト、角田裕毅の後塵を拝した。
先週末のジェッダでは角田裕毅に0.461秒もの遅れを取って予選Q2敗退を喫し、レースでは作業上の不手際とジャッキの故障によりピットストップで41.61秒をロス。最下位に転落すると最終盤には単独スピンを喫した。
中東での2レースを受けレッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、角田裕毅を評価する一方、「早急に解決策を見出す必要がある」とリカルドに警告を発した。
1994年から2005年にかけてF1に参戦したジョーダン・グランプリのチームオーナーは、開幕2戦のレビューをテーマに収録されたポッドキャストの中で、リカルドが未だにマクラーレン時代の落ち込みを引きずっているとの見方を示した。
リカルドが角田裕毅に匹敵できず苦戦している状況について問われたジョーダンは「F1でこれほど愛されている人物はいないと思う」と切り出した。
「彼の笑顔は私がこれまでにF1で見た中で最高の笑顔だ。間違いなくね。彼はチームにとって魔法のような男だよ」
「でも、だからと言ってそれはレースドライバーとしての権利を保証するものではない。私は心配しているんだ。マクラーレン時代の終わりは大きな注目を集めた。彼がどこでそれを失ったのか私には分からなかった」
「それ以来、自分が苦労して稼いだスポンサー資金を投じてまでダニエルを維持したいと思わせるものは何もない」
第2戦サウジアラビアGPでのオリバー・ベアマンのように、昨年の代役参戦でF1シートに相応しい実力がある事を証明したリアム・ローソンは、2025年にRBのいずれかのレースシートを手に入れるものと見られている。
リカルドについてジョーダンは「彼はおそらく誰よりも結果を必要としている」と続ける。
「まとめ上げる事ができなければ、彼は交代させられるだろう。パフォーマンスが良くないのだから、彼はそうなり得る理由を理解できるはずだ」
「スピンを喫するべきではないし、ピットストップで順番を狂わせるべきでもない。マックス(フェルスタッペン)がそんな事をしているのは見ないし、他の人についても同じだ」
「我々はダニエルを愛しているし、彼はF1にとって大きな財産だと思うが、ストップウォッチは決して嘘をつかない」
「ダニエルのストップウォッチ。疑問符が付くのはそこだ。オリバー・ベアマンのような人物が台頭する中、ダニエルのような人たちは自分の肩越しに振り返り、『自分に残された時間はあとどのくらいだろうか?』と考える必要があるだろう」