モーターサイクルスポーツ殿堂に伊藤光夫と高橋国光、日本人初のマン島TT優勝・世界GP制覇

1963年 マン島TTレース優勝時の伊藤光夫氏copyright SUZUKI

日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)の第一回モーターサイクルスポーツ殿堂の顕彰者に、スズキの社員ライダーとして数々のバイクレースで活躍した伊藤光夫氏と、二輪・四輪合わせて489レースに出場し通算71勝を挙げた高橋国光氏の2名が選出された。授章式は12月15日に行われる。

「MFJモーターサイクルスポーツ殿堂」は、日本のモータースポーツの歴史を後世に伝え、輝かしい実績を残した選手や関係者を顕彰する事を目的に今年設立。栄えある第1回の顕彰者として、日本のモーターサイクルを牽引してきた2名が選ばれた。

伊藤光夫氏は、1959年から1969年にかけて二輪車世界ロードレース選手権をはじめとした国内外のレースに参戦。1963年に英国マン島TTレースで日本人として初めて優勝するなど、輝かしい成績を収めてきた。

引退後はレース車両の開発、世界に通用する技術の向上、後の世界チャンピオンとなるケビン・シュワンツなど優秀なライダーの育成に加え、長きにわたりMFJの技術委員を務めるなど、スズキのみならず日本の二輪車のレースの普及、発展に貢献してきた。

高橋国光氏は、ホンダのワークスライダーとしてロードレース世界選手権(現MotoGP)に参戦。1961年の西ドイツGPの250ccクラスで、日本人として初めての世界GPでの優勝を果たした。現役引退後は、自らのレーシングチームであるチーム国光の監督を務めており、今年のSUPER GTでは山本尚貴とジェンソン・バトンのラインナップでシリーズ優勝を果たしている。

「この度突然お話を伺い、記念すべき第1回の顕彰者に選出いただいたこと、大変うれしく思っております」と伊藤光夫氏。喜びのコメントを発表した。

「しかし、これは当時の担当者全員で成し遂げた事で、私個人が評価されたとは思っておりません。TTレースへの参加を決断された二代目社長、鈴木俊三氏の先を見た英断であり、その時期に参加メンバーに選ばれ、ライダーとして起用され参加した私が優勝出来たことが、光栄であり喜びと感謝の気持ちでいっぱいです」

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