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現地サクヒール8日のF1バーレーンGPで、キミ・ライコネンのマシンに轢かれ複数箇所を骨折したメカニックのフランチェスト・チガリーニの手術が無事成功した。バーレーンのBDF病院に搬送されたチガリーニは、事故翌日の早朝に手術が成功した事を明かした。
事故の際、チガリーニはライコネン車の左後輪タイヤの交換を担当していたが、作業が終わらない状態でライコネンに誤ってピットアウトの指示が出された。車はチガリーニの左脚を巻き込み、脛骨と腓骨を骨折する大怪我を負った。
事故が発生するや否や、ピットからコースに向かって走るライコネンに対し、チームはすぐに停止するよう無線を飛ばした。優勝の可能性もあったライコネンだが、チェッカーフラッグを受ける事なくリタイヤを強いられた。
「無事に手術が成功したよ。心配してくれた全ての人にお礼を言わなきゃね」とチガリーニ。「本当に感謝しかない!」左足全体が痛々しい程に固定された状態のチガリーニは、病室で手術の成功を報告した。
自らに責任がないとは言え、自分のドライブするマシンで仲間を傷つけてしまったライコネンはレース後、次のように述べチガリーニを心配した。
「ピットストップで僕らの仲間であるフランチェスコの身に起こった事は本当に残念だ。彼が一刻も早く完治することを願っている。誰かが怪我するのはいつだって悲しい事だよ。最良の人が彼の側にいて支えてくれている事を信じている。本当に早く良くなってほしい」
「事故があったあの時、僕は(ピットアウトを指示する)ライトがグリーンになったのを確認して発進しただけなんだ。左リアのホイールに問題があるなんて思いもしなかったよ。誰かが怪我をしたと分かって直ぐ、チームに止まるよう言われたんだ」
危険なピットアウトを行ったとして、FIA国際自動車連盟はフェラーリ・チームに50,000ユーロ、日本円にしておよそ657万円の罰金を科すことを決定している。