まずまずの手応えを得た佐藤琢磨とRLL、「望んでいた通り」の1日を過ごしたアロンソ / インディ500《初日》

レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨とアロー・マクラーレンSPのフェルナンド・アロンソ、2020年インディ500初日Courtesy Of Penske Entertainment

遂に開幕を迎えた2020年の第104回インディ500。初日プラクティスに臨んだレイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLL)の佐藤琢磨(30号車 パナソニック/ピープルレディ・ホンダ)は、全体で13番目に多い84周を走り込んで、最速を刻んだジェームズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポーツ)から0.3017秒落ちの13番手でヘルメットを脱いだ。

セッションを振り返った佐藤琢磨は「こうしてインディアナポリス・モータースピードウェイに戻ってこれて本当に嬉しいです。長い間、この時を待ち焦がれていました。(例年の5月とは異なり)今は8月ですが、気分はファンタスティックです」と語った。

「今日はブーストレベルが低いため、まだ時速230マイルに達していませんが、気分は最高ですね。今年は(新型コロナウイルス感染症の影響で)スケジュールが大幅に短縮されているため、今日は3台でプログラムを分担して幾つかのテストに取り組みました」

「明日は今日と同じようにレース用のセットアップに取り組みますが、金曜日は(ターボのブーストが引き上げられる)ファストフライデーとなります」

「まだまだやるべき事は山積みですが、今日ソロランとグループランを行った感じでは比較的競争力がありましたし、かなり良い一日になったと考えています」

手応えを得たのはチームメイトのグレアム・レイホールも同様のようで、「僕らのチームにとって堅実な1日になったと思う。マシンの一貫性には満足だ。どのドライバーにとっても同じだと思うが、課題はトラフィックの中でグリップだ。チームメイトの琢磨とスペンサー(ピゴット)と共に競争力を上げていきたい」と語っている。

レイホールはトップから0.5481秒遅れの25番手と沈んでいるが、曰く「これは燃料軽めの走行で新品タイヤを履いて走行していた際に、思ったようなトウが得られなかったから」との事。昨年8月以来となるオーバル走行に取り組んだRLL3台目のマシンを駆るスペンサー・ピゴットも「マシンの感触はかなり良い」と述べている。


© Indycar 、アロー・マクラーレンSPのフェルナンド・アロンソ

なお、アロー・マクラーレンSPから3度目の挑戦に向けて第一歩を踏み出したフェルナンド・アロンソは、シボレーエンジン勢トップとなる5番手につけたものの、周回数は下から数えて3番目の29周に留まった。1日を振り返ったアロンソは「今日は良い一日だった。何の問題もなくトラブルフリーでクリーンに過ごす事ができ、望んでいた通りの1日になったと思う」と語った。

「午前中はベテランリフレッシュテストに取り組み、午後は走行時間を少し切り詰めてマシンの作業に集中した。集団の中での走行を逃す可能性もあったけど、まだ明日がある」

「今は一歩一歩、少しずつクルマを改良している段階だ。バランス調整に取り組みながら、僕は再びこの速度域に慣れる事に集中している。初日としては、僕よりもチームの方が準備が整っているかもね」

「今日はまずまずのマイレージを稼げたし、僕らはこれから共に(チームとして)成長していく。クルマへの理解は進んでいるし、明日のセッションに向けて良いセットアップが用意できる事を期待したい」

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