フェルスタッペン「苛立っちゃいけないの?」期待の車体改良も虚しくペース不足…マクラーレンに敗北
Published:
ポールポジションに僅か0.046秒及ばずF1ハンガリーGP予選を3番手で終えたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、ラップをフィニッシュした直後、2度に渡ってステアリングホイールを叩いてフラストレーションをあらわにした。
レッドブルはハンガロリンクに比較的大規模なアップデートパッケージを持ち込んだ。低速サーキットを念頭に置いたエンジンカバーは大々的に見直され、ヘイロー周りのフェアリングや前後のブレーキダクトは最適化され、フロントウイングにも改良の手が加えられた。
それでもなお、少なくともシングルラップでは好調マクラーレンに及ばず、ランド・ノリスにポールを許し、そのチームメイトのオスカー・ピアストリに残りのフロントロウを奪われた。
5戦で4勝を挙げた開幕戦を含む今シーズンの序盤を経て、ライバルたちは一貫してレッドブルとのギャップを縮めてきた。ハンガロリンクでの予選におけるマクラーレンの速さは、その差が完全に埋まったことの表れと言える。
ステアリングを叩いた理由について問われたフェルスタッペンは「苛立っちゃいけないの? そういうことだよ」と返した。
「兎に角、僕らには十分な速さがない。これはここしばらく変わっていない。今週末はかなりの数のアップグレードを投入したけど、それでも速さがない」
「もし感情を表に出さなくなったら、それはどうでもいいと思っているということであって、つまり僕は本当にどうでもよくないと思ってるってことだ」
「兎に角、フラストレーションを感じている。ポールを取るためにできることは全て試したつもりだ。ここでのレースにおいてもタイトル争いを考えても、ポールを取ることが凄く重要だってことは分かってるのに、またしてもペースが足りなかった」
最新のアップグレードについてフェルスタッペンは、その効果は「間違いなく出ている」としたが、3番手に留まった現実に触れて「もっと必要だ」と強調した。
「予選での自分のラップにはかなり満足している。それでも、全力でプッシュしていると、当然、いろんなところでちょっとした危ない場面があるとは言え、バランス的には全てがギリギリだった」
「去年よりもハードにプッシュしているつもりだけど、それでも良いラップタイムを出すことができなくなっている。つまり僕らは少し遅くなっているというわけだから、それに対して取り組む必要がある。単純な話だよ」
レースは予選とは違った結果になる可能性もあるが、RB20のロングランのペースは「素晴らしいものでも特別なものでもなかった」とフェルスタッペンは語った。また、アップデートを投入してなお、RB20の運転の難しさは最近のレースと「似たようなもの」だとも明かした。
僚友セルジオ・ペレスがQ1敗退に終わったためにフェルスタッペンは、追い抜き困難なハンガロリンクでのレースで、12年ぶりにフロントロウを独占したマクラーレン勢に対して単騎で挑むことになる。
2024年F1ハンガリーGP予選ではランド・ノリスがポール、オスカー・ピアストリが2番手に続き、マクラーレンが12年ぶりのフロントロウ独占を果たした。
決勝は日本時間7月21日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周4381mのハンガロリンクを70周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。