ホンダ、新型ビジネスジェット「HondaJet Elite II」を世界初公開

ホンダの最新型ビジネスジェット機「HondaJet Elite II」Courtesy Of Honda Motor Co., Ltd

Hondaの航空機事業子会社、ホンダ・エアクラフト・カンパニー(HACI)は10月17日(月)、小型ビジネスジェット機の最新型としてアップグレードされた「HondaJet Elite II」を世界初公開した。

燃料タンクの拡張および最大離陸重量の増加によって航続距離は従来比204kmの2,865kmに拡大され、より遠方の目的地へ移動が可能になったほか、グランドスポイラーを主翼に初搭載する事で着陸時の機体ハンドリングと安定性を向上させるなど、機体構造の改良も行われた。

また、新たな安全技術の取り組みとして、最新の自動化技術であるオートスロットル機能と緊急着陸装置を2023年末までに導入。パイロットの負荷を軽減するとともに、機体運用の安全性をさらに向上させるという。

山﨑英人HACI取締役社長は「新たな自動化技術の研究開発・導入にむけて挑戦し、今後も安全・安心、そして自由な移動の喜びを提供していきます」と述べた。

機能美にも着目し、究極のオーナーシップ体験と快適性も追求した。

外観デザインにおいては特別色の「Black Edition」を新たに設定。内装にはモダンなグレーを基調にした「スチール」、そして暖かみのあるベージュを基調にした「オニキス」の2種類のデザインが追加され、機内通路の床材には従来のカーペットのほか、木目調のデザインを選択できるようになった。

さらに、機内壁の遮音材を刷新して機内に流れ込む風切り音を抑える設計とするなど、ノイズ低減の工夫を施したことでキャビン全体の静粛性をさらに向上させた。

なおGE Hondaは同日、持続可能な航空燃料(SAF)を100%使用したエンジン試験に成功したと発表。HondaJetに搭載されているHF120ターボファンエンジンが、SAFでも通常のジェット燃料と同等の性能が見込めることが確認された。

ホンダは「空の領域のカーボンニュートラルに向け、これからも環境負荷の軽減に取り組んでいきます」としている。

Courtesy Of Honda Motor Co., Ltd

持続可能な航空燃料(SAF)を100%使用したGE ホンダ・エアロ・エンジンズのHF120ターボファン・エンジン

HondaJet Elite IIの主なアップグレード

パフォーマンスアップグレード

  • 航続距離:1,547ノーティカルマイル(2,865 km)
  • 最大離陸重量:11,100ポンド(5,035 kg)
  • グランドスポイラーの搭載
  • アビオニクスシステム改善によるスタビライズド・アプローチ

新しい自動化技術による安全性向上

  • オートスロットル機能(2023年前半に導入)
  • 緊急着陸装置(2023年後半に導入)

快適性の向上

  • キャビン内静粛性の向上
  • コックピット座席スペースの拡大(オプション)

室内デザインのオプション追加

  • 2種類の新インテリアデザイン(オニキス、スチール)
  • 木目調の床材
  • コックピットの羊毛シートカバー

機体カラーに新しい特別色を追加

  • 「Black Edition」を追加

 

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