周冠宇、史上初の中国人F1ドライバーに! アルファロメオからの2022年デビューが決定
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史上初の中国人F1ドライバーが誕生した。アルファロメオ・レーシングはF1第20戦カタールGP開幕を3日後に控えた11月16日(火)、中国・上海市出身の22歳、周冠宇(ジョウ・グアンユー)を2022年のレギュラードライバーとして起用したと発表した。これで来季の全F1シートが埋まった。
中国出身のドライバーとしてはこれまで、同じ上海出身の馬青驊(マー・チンホワ)が2012年のF1イタリアGPのフリー走行でナレイン・カーティケヤンに代って中国人として初めて公式イベントでF1マシンを走らせているが、フルタイム参戦としては71年のF1史の中で周冠宇が初となる。
42歳のキミ・ライコネンが今季限りでの引退を表明した事で、アルファロメオは後任に現メルセデスのバルテリ・ボッタスを起用した。アントニオ・ジョビナッツィがシートを失い、その代わりに周冠宇が入った事で、スイス・ヒンウィルのチームは来シーズンに向けてドライバーラインナップを一新した事になる。
周冠宇は契約発表に際して「夢が遂に叶った。過去に多くの若い才能をF1に輩出してきたチームでF1のキャリアをスタートさせる事ができるのは僕にとって名誉な事だ」と語った。
「ワールドクラスの才能を持つバルテリ・ボッタスとタッグを組む事になるが、来季を戦うための準備は整ったと感じている。F1は僕にとっての頂点であり、同時に計り知れない挑戦でもある」
「来年の目標は可能な限り多くの事をできるだけ早く学ぶ事だ。中国人初のF1ドライバーという事で、多くの期待が寄せられている事は承知しているが、これまで同様にこれをモチベーションとして更に成長し、より多くのことを成し遂げたいと思ってる」
また、チーム代表を務めるフレデリック・バスールは「F2での成績が示すように彼は非常に才能あるドライバーだ。F1で彼の才能を更に開花させたい。楽しみにしている」と語った。
周冠宇は8歳の時にカート競技を始め、2012年にイギリスへと渡った。2015年にプレマ・レーシングからイタリアF4選手権とADACフォーミュラ4に参戦。シングルシーターのキャリアをスタートさせた。
ヨーロッパF3選手権などを経て2019年にユニ-ヴィルトゥオーシからF1の登竜門、FIA-F2選手権に参戦。初年度にポールポジション1回、表彰台5回を重ねてランキング7位を獲得し、新人賞「アントワーヌ・ユベール賞」を受賞した。
2年目はFDA所属のカラム・イロットをチームメイトとし、初年度より1つ順位を上げてランキング6位を手にした。3年目の今年は開幕戦バーレーンでポールポジションを獲得してフューチャーレースでの初優勝に繋げると、ジェッダとヤス・マリーナの2ラウンドを残した現在、オスカー・ピアストリに次ぐランキング2位につけている。