ライコネンの元エンジニア、グリーンウッドがF1復帰―アルピーヌのレーシングディレクターに就任

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キミ・ライコネンの元レースエンジニアであるデビッド・グリーンウッドが、2025年シーズンに向けてアルピーヌF1チームのレーシングディレクターに就任した。これはグリーンウッドにとって、F1および、かつて在籍した英国エンストンのチームへの復帰を意味する。
豊富な経験を持つエンジニア
グリーンウッドは2005年と2006年にルノーのダブルタイトル獲得に貢献したエンジニアの一人だ。F1キャリアのスタートは2000年10月、BARホンダに車両ダイナミシストとして加入した時に遡る。
2005年と2006年にルノーF1チームのトラックサイドエンジニアとしてタイトル獲得に貢献すると、フェラーリに移籍。キミ・ライコネンのチーム復帰を支え、同チームを3度のコンストラクターズ選手権2位に導いた。
その後、ルノーでの成功を経て2010年から4年間マルシャに在籍。2014年にはフェラーリに上級レースエンジニアとして加入し、キミ・ライコネンのF1復帰を支えた。フェラーリ在籍中、チームはコンストラクターズ選手権で3度の2位を獲得している。
2018年5月にフェラーリを離れた後は、ユナイテッド・オートスポーツのテクニカルディレクターとしてル・マン24時間レースやFIA世界耐久選手権(WEC)でクラス優勝を達成。さらに2022年2月にはハイテックGPに加わり、スペシャルプロジェクト部門を率いてF1参戦申請プロジェクトを主導した。
アルピーヌの再建とグリーンウッドの役割
アルピーヌは2024年序盤に苦戦したものの、シーズン後半にはブラジルGPでダブル表彰台を獲得し、最終的にコンストラクターズ選手権6位でフィニッシュした。
チーム代表のオリバー・オークスは、フラビオ・ブリアトーレの助言を受けながらチームの再建を進めており、グリーンウッドの加入もその一環とされる。
実際、グリーンウッドは数ヶ月にわたる交渉の末、2025年1月から正式にアルピーヌの一員となった。彼の豊富な経験と技術力が、チームの競争力向上にどのように寄与するのか注目される。