元レッドブル育成のティクタム「いるべきではない」一部F1ドライバーの資質に感心せず

ダン・ティクタム(NIO 333 フォーミュラEチーム)、2023 年3月25日サンパウロE-PrixCourtesy Of Formula E

元レッドブル・ジュニア・ドライバーのダン・ティクタムは「そこにいるべきだとは思わない」者が相当数いるとの考えを示し、現在のF1グリッドに着くドライバーの資質に疑問を呈した。

ベルリンで開催される今週末のフォーミュラEダブルヘッダーを前に23歳のイギリス人ドライバーは、持ち込み資金の有無に触れて、電動フォーミュラに参戦中のドライバーの競争力の高さを強調し、F1はその限りではないと主張した。

Courtesy Of Formula E

NIO 333 ER9 Gen3を駆るダン・ティクタム、2023 年3月25日サンパウロE-Prix

英紙「The Independent」によるとティクタムは「2、3人を除けば、ほとんど全ての(フォーミュラE)ドライバーはF1で十分にやっていけると思う」と語った。

「実際、彼らの多くはそこにいたわけで、本来ならもっと長くF1に留まるべきだった」

「このレベルになると誰もが99%以上の才能の持ち主だと言って良いと思うけど、もし98.7%の人が1,000万ポンドを持って現れたら、それは(シートを得る)助けになるし、おそらく彼のために追い出された人と同じくらい良い仕事ができるだろう」

「フォーミュラEは、すべてのドライバーが真のプロフェッショナルとして給料をもらっている世界で唯一のカテゴリーの1つだと思う。僕ら全員が支払われているという事実が、それを物語っているように思う」

「F1ドライバーの中には、そこにいるべきではないと思う人もかなりいるし、フォーミュラEには、その代わりにそこ(F1)にいるべきドライバーもいると思う」

ティクタムはキャリアを通じてこれまでに幾度も物議を醸してきた。

2015年のMSAフォーミュラではセーフティーカー導入中、何台ものマシンを故意に追い抜きリッキー・コラードに追突し、2年間のレース出走禁止処分を受けた。2018年の欧州F3ではミック・シューマッハを揶揄して批判を浴び、F2時代には角田裕毅を「愚かなヤツ」と形容した。

Courtesy Of Honda

レッドブル・ホンダのレーススーツを着たダン・ティクタム、F1バーレーンテスト

2019年には僅か3戦でスーパーフォーミュラのシートとレッドブルとのジュニア契約の両方を喪失するも、ウィリアムズに拾われて開発ドライバーの座を掴んだ。

だがニコラス・ラティフィをペイドライバー呼ばわりした後、シーズン途中という異例の段階で契約解除を通告され、ドライバーアカデミーからも追放された。

二十歳そこそこにしてF1でのキャリアを終えたティクタムは2021年末にNIO 333と契約を結びフォーミュラE選手権に転向。ランキング21位で初年度を終えると、今季は6戦を戦いケープタウンで自己最高位を6位に更新するなど、好調を見せている。

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