元F1チーム代表 フラビオ・ブリアトーレ、新型コロナに感染…容態深刻との報道
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かつてルノーF1チームを率いていたフラビオ・ブリアトーレ(70歳)が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染してミラノのサン・ラッファエーレ病院に入院した。イタリア国内の複数のメディアが8月25日(火)に相次いで報じた。
集中治療下に置かれているわけではないようだが容態は深刻だと伝えられている。ただし現時点では病院側からの公式声明は確認されていない。続報︰情報錯綜、ブリアトーレ容態安定。
ブリアトーレはF1チーム代表として、ベネトン時代の1994年と1995年にミハエル・シューマッハを世界の頂点に導き、ルノー時代の2005年と2006年にはフェルナンド・アロンソに2度のF1タイトルを授けた。その手腕はパドックで名の知られるものであったが、F1史上最悪の事件とも呼ばれるクラッシュゲートの責任を問われ、F1の表舞台から姿を消した。
2008年のシンガポールGPでブリアトーレは、エグゼクティブディレクターのパット・シモンズと共謀し、アロンソに勝利をもたらすために、ネルソン・ピケJr.に対して故意にクラッシュするよう強要したとされる。この衝撃的な事件を受けてFIA世界モータースポーツ評議会は、ブリアトーレをFIA管轄のシリーズから永久追放する決定を下した。
その後の裁判によって、永久ではなく期限付きの追放へと変更されたが、ブリアトーレはその後、F1の表舞台に関与する事なくクラブやレストラン経営などのビジネスに精を出していた。
高級リゾート地として知られるポルト・チェルボにあるブリアトーレ経営のクラブ「ビリオネア」で約60名の集団感染が確認されるなど、イタリア国内では現在、新型肺炎の第二波が猛威を振るっている。政府は感染拡大抑止のためにナイトクラブの閉鎖を決断したが、ブリアトーレは公然と不満を示していた。
ブリアトーレは1週間ほど前に、ボローニャFCのシニシャ・ミハイロヴィチ監督を含む数名とサッカー大会を楽しむなど、ウイルスの脅威を意に介さないライフスタイルを貫いていたが、COVID-19の陽性反応が確認され病院に搬送された。ミハイロヴィチも感染が確認された。
なおブリアトーレは今年初め、昨年の12月にCOVID-19と疑われる肺炎を患った事を明らかにしているが、その際は、ウイルスの脅威を過小評価し真剣に対処しなかったとしてイタリア政府を批判している。