フェラーリとルノーが正式控訴、レーシングポイントの違法性を更に追求…マクラーレンは断念
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スクーデリア・フェラーリとルノーは、レーシングポイントF1チームの2020年型F1マシン「RP20」のリアブレーキダクトの合法性を巡って、国際自動車連盟(FIA)のスチュワードが下した判決に対し、正式に控訴する事を明らかにした。同じく控訴の意志を表明していたマクラーレンは手を引いた。
70周年記念GPの週末にスチュワードは、一連の調査と事情聴取を経て、レーシングポイントF1チームはリアブレーキダクトを独自に設計していなかったと判断し、40万ユーロの罰金とコンストラクター選手権での15ポイントの剥奪を科す裁定を下した。ただその一方で、違法性が認められたダクトの継続使用を認めた。
この結果に対してフェラーリ、マクラーレン、ルノー、ウィリアムズの4チームが、FIAに控訴する意志を表明。判決から96時間後に設定された正式な控訴期限を前に、フェラーリとルノーが控訴を決断した事を明らかにした。
なおマクラーレンは、本件についてはこれ以上追求しない等として、控訴を断念した事を明かしたが、同時に「我々はフェラーリとルノーによる控訴を尊重し、今後も関心を以て動向を見守る」とも述べた。
英国ウォーキングのチームは来季よりルノーに代えて、本件でレーシングポイントを擁護するスタンスをとっているメルセデス製F1パワーユニットの供給を受ける。
レーシングポイントとウィリアムズの動向は現時点では分かっていないが、2チームが控訴した事で本件はFIA国際控訴審判所(The FIA International Court of Appeal)に持ち込まれる事が決まった。
ライバルチームの更なる追求に対してレーシングポイントのオーナーであるローレンス・ストロールは、70周年記念GPの決勝当日に声明を発表し、「名前に泥を塗り」「貶めよう」としている等として、グリッド上の競合チームを極めて強い表現で非難している。