F1、フランスGPが正式延期に…イギリスGPは無観客レースとして開催

チームメイト同士でバトルするトロロッソ・ホンダ勢、F1フランスGP決勝レースにてcopyright Red Bull Content Pool

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響でポール・リカール・サーキットでの開催が予定されていた6月末のF1フランスGPの延期が正式に決まり、続く7月のイギリスGPは無観客レースとして開催される見通しとなった。

フランスGPは正式に延期…8月開催目指す

フランス政府による大規模イベントの開催禁止措置が7月中旬まで拡大された事を受け、フランスGPの関係者は4月27日(月)現地早朝、計画通りにグランプリを開催することは不可能だと発表した。パンデミックの影響で中止・延期が発表されるのはこれで10レース目となる。

フランスGPのマネージングディレクターを務めるエリック・ブーリエは「GIPグランプリ・ドゥ・フランス・ル・カステレの目はすでに2021年の夏に向けられており、南フランス地方の中心地での前例なき素晴らしいイベントを観客に提供することを目指している」と述べ、シャットダウン期間の前倒しによって空いた8月中の開催を目指す方針を明らかにした。

またF1のチェイス・キャリー会長兼最高経営責任者(CEO)は「フランスGPが開催されないことはファンやF1コミュニティにとって残念なことだが、我々はフランス当局の決定を全面的に支持しており、ポール・リカールに戻ってくることを楽しみにしている」と付け加えた。

イギリスGPは非公開での開催へ

F1イギリスGPの舞台、シルバーストン・サーキットのチーフを務めるスチュアート・プリングルは4月27日(月)、仮に今年のグランプリが開催されるとすれば、それは観客を締め出しての非公開レースとなるだろうとの見解を示した。

シルバーストンのチーフであるスチュアート・プリングルは、進行中のコロナウイルスのパンデミックによって引き起こされた課題を考慮して、レースは非公開で行われるだろうと語った。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行の影響を受け、F1上層部は現在、キャンセルや延期が相次ぐ2020年のカレンダーの再編成に取り組んでいる。

幾つかの開催国ではロックダウンなどの措置によって人々の移動が制限されており、F1のような国際的な大規模スポーツの開催が難しいため、カレンダー再編に向けてはクローズド・ドア=無観客でのレース開催が検討されている。

シルバーストンは現在、イギリス政府やF1の取締役会らと共に、7月3日~5日に開催が予定されている第12戦イギリスGPについて、ファンを会場に入れずに開催することの可能性について協議している。

スチュアート・プリングルは現地観戦を禁止する措置について「これが最善かつ安全な唯一の決断だ」と強調する。

「今年のイギリスGPをシルバーストンのファンの前で開催することができないと伝える事になり非常に残念に思っている。我々はこの困難な決断を可能な限り先延ばしにしてきたが、この国の現在の状況と政府の要求事項を考えれば、通常通りの形でグランプリを開催することが不可能であることは明らかだ」

「イベントの準備と運営に携わるすべての人たち、ボランティアのマーシャルやレースメーカー、そしてもちろん素晴らしいファンの皆さんの健康と安全を守る義務があるからこそ、これが最善かつ安全な唯一の決断だと考えている」

「我々は今、非公開イベント実現の可能性について議論している。もしこれが可能となれば、2020年のF1ピレリ・イギリスグランプリは(英国内で)SkyとChannel 4の両方で生中継される。少しは安心材料になるだろう」

既にチケットを購入済みの者は、希望に応じて全額返金か2021年用のチケットの予約代金に当てる事ができる。シルバーストン・サーキットは、新型肺炎との闘いの最前線にいるNHSやその他医療従事者のために、来シーズンのチケット数千枚をプレゼントする予定だとしている。

F1フランスGP特集

この記事をシェアする

モバイルバージョンを終了