改良フェラーリが最速、角田裕毅6番手「最悪だ」フェルスタッペンは後手に / F1エミリア・ロマーニャGP 2024 《FP1》結果と詳報

イモラ・サーキットを周回するシャルル・ルクレール(フェラーリ)、2024年5月17日F1エミリア・ロマーニャGP FP1Courtesy Of Red Bull Content Pool

シーズン7戦目となる2024年F1世界選手権エミリア・ロマーニャGPが5月17日に開幕を迎え、シャルル・ルクレール(フェラーリ)が1分16秒990を記録して金曜1回目のフリー走行でトップに立った。角田裕毅(RB)は6番手につけた。

2戦連続のスプリント明け最初の週末のプラクティスとあって、各チームのプログラムは通常以上にバラエティに富んだ。タイムシートから読み取れるものは限定的だ。

ヨーロッパラウンドの初戦は伝統的に多くのチームがアップグレードを投入する。今季もRBを除く全てのチームがクルマを改良した。

例えばフェルナンド・アロンソが最新スペックを、ランス・ストロールが旧仕様を走らせたアストンマーチンの様に、殆どがアップグレードの比較検証を行う中、フェラーリは自分達の開発に自信を持っているのか、ベンチマークを設けてデータを収集する事をしなかった。

レッドブルRB20の上下反転ダクトを備えたSF-24が悪い方向に進んでいない事は確かなようで、カルロス・サインツはジョージ・ラッセル(メルセデス)に0.026秒差の3番手を刻み、フェラーリ勢は揃ってタイムシートの上部に並んだ。

対照的にレッドブル勢は後手に回った。

マックス・フェルスタッペンがフリー走行中にコースアウトする事は稀だ。ましてや2度は記憶にないが、ターン11に向けてのブレーキングでフロアが底をつくなど苦戦を強いられ、2度に渡ってコース外に飛び出し、1ラップをまとめ切れないまま僚友セルジオ・ペレスに続く5番手に留まった。

フェルスタッペンは第1セクターと第3セクターでは最速を記録したが、ミドルセクターで0.5秒近い遅れを喫した。「ターン11は最悪だ。まったくグリップがない」とフェルスタッペンは訴えた。

Courtesy Of Red Bull Content Pool

コース外に飛び出し芝生の上を走るマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2024年5月17日F1エミリア・ロマーニャGP FP1

金曜のイモラ・サーキットは晴天に恵まれ、日本時間20時30分からのオープニングセッションは気温24℃、路面温度43℃のドライコンディションでスタートした。

公式タイヤサプライヤーのピレリは最も柔らかいレンジのC3からC5までの3種類のコンパウンドを持ち込んだ。これは前回大会より1段階柔らかい。

ウィリアムズとの複数年契約が発表されたばかりのアレックス・アルボンは、メカニカルトラブルに見舞われ走行僅か8周に終わった。残り40分、丘を下る途中で突如、パワーを失い、ターン10(アックエ・ミネラーリ)の脇にクルマを停めたため、赤旗が振られた。

角田裕毅は序盤、最終2番目のコーナー(リヴァッツァ)でリアをグラベルに落とす場面があったが、何とかクルマを立て直してコースに戻った。僚友ダニエル・リカルドも同じ場所でグラベルに飛び出した。

最終的に角田裕毅は29周の大量周回を重ね、フェルスタッペンに0.148秒差と迫る6番手タイムをマーク。リカルドは角田裕毅から0.754秒遅れの13番手でクルマを降りた。

ハースはプレシーズンに発表された年間計画に基づき、ケビン・マグヌッセンに代えてオリバー・ベアマンを起用した。FP1に先立ち行われたF2のプラクティスでバリアに突っ込んだベアマンだが、無事にクルマを持ち帰って15番手タイムを記録した。

FP2は日本時間5月17日(金)24時から1時間の日程で開催される。セッションの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2024年F1第7戦エミリア・ロマーニャGPフリー走行1(FP1)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:16.990 29
2 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:17.094 +0.104 27
3 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:17.120 +0.130 24
4 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダRBPT 1:17.233 +0.243 22
5 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 1:17.240 +0.250 21
6 22 角田裕毅 RB ホンダRBPT 1:17.388 +0.398 28
7 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:17.408 +0.418 26
8 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:17.602 +0.612 16
9 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 1:17.807 +0.817 24
10 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーチン・メルセデス 1:17.867 +0.877 18
11 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ・ルノー 1:17.905 +0.915 20
12 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:18.072 +1.082 21
13 3 ダニエル・リカルド RB ホンダRBPT 1:18.142 +1.152 25
14 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:18.612 +1.622 28
15 50 オリバー・ベアマン ハース・フェラーリ 1:18.667 +1.677 30
16 77 バルテリ・ボッタス ザウバー・フェラーリ 1:18.827 +1.837 22
17 24 周冠宇 ザウバー・フェラーリ 1:19.129 +2.139 17
18 2 ローガン・サージェント ウィリアムズ・メルセデス 1:19.901 +2.911 21
19 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:20.050 +3.060 8
20 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 1:21.059 +4.069 19

コンディション

天気晴れ
気温24℃
路面温度43℃

セッション概要

グランプリ名 F1エミリア・ロマーニャGP
セッション種別 フリー走行1
セッション開始日時

サーキット

名称 イモラ・サーキット
設立 1953年
全長 4909m
コーナー数 21
周回方向 反時計回り

F1エミリア・ロマーニャGP特集

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