マクラーレン、第103回インディ500でシボレー製エンジンを搭載。カンナム時代以来47年ぶりに提携

インディ500のペースカーを務めるシボレー車copyright Chevy Racing

マクラーレン・レーシングは12月4日、2019年の第103回インディアナポリス500マイルレースで、シボレー製エンジンを搭載する事を発表した。両者がパートナシップを組むのは、カナディアン-アメリカン・チャレンジカップ時代以来47年ぶりの事となる。

マクラーレンは昨年、当時のF1エンジンパートナーであるホンダからエンジン供給を受け、フェルナンド・アロンソの第102回インディ500参戦をサポート。2回目の挑戦となる来年のインディ500では、もう一つのエンジンサプライヤーである米ゼネラルモーターズが所有するシボレーから2.2リッターV6ツインターボ直噴エンジンの供給を受ける。

両者は、1966年から1986年にかけてカナダとアメリカを中心に開催されていたプロトタイプカー選手権「カナディアン-アメリカン・チャレンジカップ」、通称カンナムでタッグを組み、1967年から1971年にかけて黄金時代を作り上げた。グリッドの半分以上はマクラーレン勢という事もあり、シボレーV8エンジンを搭載した同コンストラクターは通算40勝、23連勝という記録を作り上げた。

2005年と2006年のF1ワールドチャンピオンに輝いたフェルナンド・アロンソは、今季限りでF1での現役生活にピリオドを打ち、インディ500を含む世界三大レース全制覇を目指している。アロンソは2006年のF1モナコGP、2018年のル・マン24時間レースを制しており、”トリプルクラウン”の最後の砦はインディアナポリスでの勝利のみ。グラハム・ヒルに続く偉業達成に照準を合わせている。

「シボレーエンジンで2019年のインディ500を戦う事になり嬉しく思っている」とフェルナンド・アロンソ。アロンソはF1最終戦アブダビGPの翌日に、ヤス・マリーナ・サーキットでシボレーエンジンを搭載するジミー・ジョンソンのNASCARマシンをテスト。来年1月に開催されるデイトナ24時間レースでは、シボレーの姉妹ブランドであるキャデラックでの参戦が決定している。

「ボウタイ(=蝶ネクタイ、注:シボレーの事。エンブレムデザインが似ている事から)ブランドは特権的であり、トップ争いをするための最高のパートナシップだ。この前はジミーのNASCARでシボレーのエンジンパワーを堪能した。インディ500への参戦は名誉なことだし、シボレーと共に挑戦出来ることを誇りに思う」

シボレーは7年前に米インディカー・シリーズに復帰して以降、118戦中73勝を挙げ、マニュファクチャラータイトル6回、シリーズタイトルを5回獲得。インディ500では、2013年のトニー・カナーン、2015年のファン・パブロ・モントーヤ、そして今年のウィル・パワーと、3名のシボレードライバーがレースを制している。

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